C&Gシステムズ Research Memo(6):主力CAD/CAMシステム等事業は国内とアジアが増収に寄与
[14/09/22]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■決算動向
(1)2014年12月期第2四半期(実績)
●損益の状況
先日発表された2014年12月期第2四半期の決算は、売上高が1,938百万円(前年同期比10.3%増)、営業利益が163百万円(同4.3%増)、経常利益が175百万円(同7.3%減)、四半期純利益が150百万円(同14.0%増)となった。
売上高が増加した主要因は国内のCAD/CAM製品が好調であったこと。しかし売上総利益率は前年同期の64.1%から61.7%へ低下した。その要因は、米国での金型事業が低迷したことだが、これは期初から予想されたことであり想定の範囲内であった。販管費は1,033百万円(前年同期970百万円)に増加したが、対売上高比率は53.3%(同55.2%)へ低下したことから営業利益は増益となった。ただし、営業外収益が48百万円(同70百万円)へ減少したことから経常利益は前年同期比で減益となったが、法人税等が減少したことから、四半期純利益は前年同期比で増益となった。
セグメント売上高(仕向地別)は、CAD/CAMシステム等事業が1,748百万円(同12.7%増)、金型製造事業は190百万円(同7.7%減)となった。CAD/CAMシステム等事業の仕向地別売上高は国内が1,482百万円(同13.0%増)、北米32百万円(同16.6%減)、アジア他が231百万円(同16.3%増)となり、国内とアジアが増収に寄与した。
国内CAD/CAMシステム事業は、消費増税駆け込み需要の反動減、及び第2四半期以降に受注がずれ込んだ案件があったことから、第2四半期だけ(4-6月期)の売上高は第1四半期に比べて若干のマイナスとなったが、第2四半期累計(1-6月期)では前年同期比で2ケタの増収となった。主に自動車業界向けが好調であった。
またアジアでは、タイの政情不安の影響(一部で案件がストップした)があったが、中国で工作機械とのバンドル販売が堅調に推移したこと、インドネシア進出に伴う収益への貢献が出始めたことなどから売上高は増加した。北米においては、販売本数は増加したが、従来と比較して単価の低い製品に販売がシフトしたことなどから売上高は減少した。
セグメント別の営業利益は、主力のCAD/CAMシステム等事業が171百万円(同21.4%増)となった。国内を中心に高付加価値製品の売上高が好調であったことから、営業利益率も9.8%(前年同期9.1%)へ改善した。一方で、金型製造事業の営業損益は8百万円の損失(同15百万円の利益)となった。売上高が減少したことが赤字の主要因だが、期初から下期偏重型の予算であったことから、C&Gシステムズ<6633>では「この赤字は想定の範囲内」と述べている。
●財政状況
2014年12月期第2四半期末の財政状況は以下のようであった。
総資産は前期末と比べて113百万円増加して4,048百万円となったが、主な増加要因は現預金57百万円、受取手形及び売掛金44百万円などであった。
負債は前期末比82百万円増加して1,623百万円となったが、主な増加要因は前受金113百万円の増加、退職給付引当金16百万円の増加、主な減少要因は短期借入金11百万円、買掛金11百万円の減少であった。
純資産は前期末に比べて31百万円増加して2,425百万円となったが、主な増加要因は四半期純利益の計上による利益剰余金の増加72百万円であった。
●キャッシュフローの状況
2014年12月期第2四半期のキャッシュフローは以下のようであった。
同期間の現金及び現金同等物は前期末と比較して70百万円増加し、2014年12月期第2四半期末の残高は1,840百万円となった。
営業活動によるキャッシュフローは257百万円の収入となったが、主な要因は税金等調整前四半期純利益176百万円及び前受金の増加119百万円によるもので、主な支出要因は売上債権の増加額40百万円であった。
投資活動によるキャッシュフローは77百万円の支出となったが、主な支出要因は無形固定資産の取得26百万円、保険積立金の積立37百万円によるもの。
財務活動によるキャッシュフローは103百万円の支出となったが、主な支出要因は長期借入金の返済11百万円及び配当金の支払額88百万円であった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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