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デリカフーズ Research Memo(1):国内最大の「業務用の八百屋」、17/3期に売上高350億円を目指す

注目トピックス 日本株

外食・中食業界向けにカット野菜、ホール野菜を卸す、いわゆる「業務用の八百屋」で国内最大手となる。「抗酸化力」など野菜の機能性に着目した研究開発を行い、顧客にメニュー提案を行う付加価値創造型企業でもある。

2015年3月期第1四半期(2014年4〜6月)の連結業績は、売上高が前年同期比8.8%増の6,803百万円と順調に伸びたが、経常利益は同17.3%減の171百万円と減益となった。6月の長雨の影響で野菜品質が悪化し、カット野菜の作業効率低下や廃棄ロスが増加したことに加え、人件費や物流費、償却費の増加が影響した。第2四半期においても7、8月と大雨の被害によって野菜品質の悪化傾向が続いたままで、業績は第1四半期と同水準で推移する見込みだ。

第3四半期以降は、現在、人手不足により応急的に派遣社員で賄っている工場人員をパート従業員に置き換えていくことで、人件費の抑制を図っていくほか、物流費用の改善も見込まれるなど、費用面での減少が見込まれる。また、売上高も計画をやや上回るペースで推移していることもあり、2015年3月期の業績については、売上高で前期比1.4%増の27,000百万円、経常利益で同48.9%増の750百万円を据え置いている。

デリカフーズ<3392>は、中期5ヶ年計画の最終年度となる2017年3月期に、売上高35,000百万円、経常利益1,050百万円を目標として掲げている。このため、2016年3月期には東京、名古屋、奈良の3拠点にカット野菜工場を新設、年間で7,000百万円程度の能力増強を図る計画となっている。2015年4月以降、一般食品に対しての機能性表示が解禁になることを受け、外食企業から同社へのコンサルタント依頼が増加しており、新規顧客開拓も含めて今後の売上拡大が見込まれることが背景にある。高齢化社会の進展に伴う健康志向の高まりによって、あるいは今後の国内農業の成長戦略を進めるうえでも、野菜の機能性に早くから着目し、国内随一のデータ量と分析能力を持つ同社が活躍する余地は大きいと言えよう。

■Check Point
・まねのできないコンサルティング力に加えて業界初となるスーパーコールドチェーンを実現
・売上高は会社計画を上回り、利益面では第3四半期以降に収益改善の見通し
・カット野菜工場と物流センターを新設、仙台に事業所を開設し東北エリアの事業を強化

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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