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3Dマトリックス Research Memo(9):計画どおりに業績が進捗すれば株価指標面でも評価の余地

注目トピックス 日本株

■株価指標と株主還元策

(1)株価指標

現在のスリー・ディー・マトリックス<7777>株価指標を同業他社との比較で見ると、実績PBRに関しては8.59倍とバイオベンチャー7社のなかではほぼ中間の水準に位置しており、医療機器・材料メーカーの平均1倍強に対しては大きく上回る水準となっている。バイオベンチャーの場合、創業から間もないため内部留保が十分ではないことに加えて、成長期待が株価に相当分含まれているためと考えられる。

一方、2015年4月期予想PERでは18倍強の水準となり、期間損益で黒字を見込んでいるバイオベンチャーのなかでは最も低い水準となっている。医療機器・材料メーカーの平均19倍と比較すれば割安感は見られないが、同社の業績が中期経営計画どおり進捗したとすれば、2017年4月期には12倍程度の水準まで下がり、評価余地が出てくると考えられる。

当面は、止血材の国内での販売承認取得、欧州での販売契約締結などのイベントが株価に大きな影響を与えるものと弊社では考えている。これらのイベントが進捗しない限りは2015年4月期の業績が達成困難となるためだ。同社の当初スケジュールと比較すると遅れていることは否定できないが、製品に関する機能性や安全性などに関しては引き続き高い評価が得られているものと考えている。特に、2015年以降は止血材以外のパイプラインでも、海外を中心に事業化に向けた動きが活発化する見込みであり、今後の展開が注目される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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