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ボルテージ Research Memo(2):「アート&ビジネス」を企業理念に掲げ設立

注目トピックス 日本株

■会社概要

(1)沿革

ボルテージ<3639>の創業者である津谷祐司(つたにゆうじ)氏は1985年に東京大学工学部を卒業後、博報堂(現博報堂DYホールディングス<2433>)に入社し、主として空間プロデューサーとして活躍した。その後、1993年に米国UCLA映画学部大学院に留学し、映画監督術やコンテンツビジネスを学んだ。その後、博報堂に戻り、社内ベンチャーでインターネット事業「おでかけナビ」を立ち上げた。退職後、1999年に同社を設立するに至った。

同社は、創業者の津谷氏の経歴を反映して、映画製作・Webコンテンツ配信及びメディアプラニングツール販売を事業目的とし、「アート&ビジネス」を企業理念に掲げて設立された。

1999年に第1作目のモバイルゲーム超バイオSF「Side-K」をNTTドコモ<9437>に、続けて2000年3月にジェイフォン東京(株)の「J-sky」(現Yahoo!ケータイ)向けにそれぞれ配信を開始し、「携帯公式サイト事業」がスタートした。「Side-K」はその後、「EZweb」公式サイトにも配信され、大手キャリアへの配信が出揃った。「携帯公式サイト事業」は2010年7月に「モバイルコンテンツ事業」へと名称を変更し、現在まで続く唯一の事業部門となっている。同社は設立当初の事業目的に沿って、「メディアプラニングシステム事業」「モバイル広告事業」「モバイルコマース事業」及び「パッケージ事業」を立ち上げたが、これらの事業は2012年までに順次終了された。

2010年6月にはグリー(株)<3632>が運営する「GREE Platform」向けに同社初のソーシャルアプリ「恋人はキャプテン for GREE」の配信を開始。続いて、大ヒットとなった「ダーリンは芸能人 for GREE」を配信開始。ストーリー性とソーシャルアプリならではの「アバター※」機能を組み合わせたコンテンツを開発したのは同社が初めてとなる。その後、2011年3月には(株)ディー・エヌ・エーが運営する「モバゲーオープンプラットフォーム」向けに「恋人はキャプテン for モバゲー」の配信を開始するなど、プラットフォームの拡張を進め、現在ではソーシャルアプリはパーソナルアプリ同様収益柱となるまでに成長した。

※アバター:インターネット上のコミュニティなどでユーザーが自分の分身として用いるキャラクター。アバターを用いて他のユーザーと交流したり、入手したアイテムで着せ替えを楽しんだりできる。

また、同社は海外展開にも積極的で、その拠点として2012年5月に米サンフランシスコにVoltage Entertainment USA, Inc.を設立し、津谷氏が現地に移ってCEOに就任した。

株式市場には2010年に東証マザーズに上場し、翌2011年に東証1部に変更、現在に至っている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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