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注目銘柄ダイジェスト(前場):ファーストリテ、グリー、京成電鉄など

注目トピックス 日本株

ファーストリテ<9983>:38170円(前日比+915円)
堅調。前日に前8月期の決算を発表している。前期営業利益は日本基準で1486億円、前期比12%増となり、1455億円の会社計画を上回って着地した。一方、今期はIFRSベースで1800億円、日本基準と比べて30-40億円のプラス効果と見られ、実質は2割程度の増益見通しとみられる。前期実績は想定線だが、今期の見通しは市場コンセンサスを上回っている状況。SMBC日興証券では投資判断を「3」から「2」に格上げ、野村やメリルリンチ(ML)などでは目標株価を引き上げており、アナリストの評価はやや高まる格好に。

グリー<3632>:827円(同+77円)
急伸。「LINE」と共同出資による新会社「Epic Voyage」を設立すると発表、グローバルに競争力を有するゲームコンテンツの開発を推進していく。LINEのゲーム配信プラットホームを通じて開発コンテンツを提供していくようだ。同社の出資比率は過半数となるもよう。高水準の利用者数を誇るLINEとの協業によって、今後の業績の立ち直りなどを期待する動きが先行している。

京成電鉄<9009>:1153円(同+33円)
買い優勢で年初来高値を更新。メリルリンチ(ML)では投資判断を「アンダーパフォーム」から「買い」に、一気に2段階格上げしている。目標株価も770円から1400円に引き上げへ。投資評価変更の本質としては、成田空港往来の旅客需要が想定以上に強く、同社の空港線旅客需要の中期見通しをポジティブに変更したこととしている。また、OLC株を市場価値で織り込んだことも目標株価引き上げの一因と。

前田建設工業<1824>:849円(同+19円)
買い先行。みずほ証券では建設各社の目標株価を引き上げている。同社に関しては投資判断「バイ」継続で、目標株価は900円から1000円に引き上げている。完成工事総利益率の改善に加え、前田道路<1883>や東洋建設<1890>などグループ子会社の業績貢献も見込まれるため、今期営業利益は120億円を予想、同社が掲げている中期経営計画を上回ると予想している。

ロート製薬<4527>:1533円(同+49円)
しっかり。バークレイズでは投資判断を「イコールウェイト」から「オーバーウェイト」に格上げ、目標株価も1900円から2000円に引き上げている。前期の減損計上発表や今期の業績下方修正を受けて株価は大きく下落したものの、中国を中心とするアジアでの成長ストーリーに変化はないと考えているもよう。現状の株価の相対的な割安感を評価しているようだ。

プレナス<9945>:2115円(同-323円)
急落。前日に上半期の決算を発表、営業利益は33.8億円で前年同期比11.8%減益、従来予想の40億円を下回った。また、通期予想を従来の92億円から80億円にまで下方修正している。出店計画の未達や既存店の下振れなどが背景のようだ。第1四半期は増益決算であったことから、足元での収益悪化に失望売り圧力が強まる状況に。

日本車輌製造<7102>:347円(同-22円)
大幅に4日続落。前日に上半期業績予想の下方修正を発表している。営業利益は従来予想の28億円から18億円、前年同期比4割減益の水準にまで減額している。鉄道車両事業における下半期への売上の後ずれ、海外子会社の業績悪化の影響などが下方修正の背景に。想定以上に大きい修正幅を嫌気して、5月21日の年初来安値を更新する展開に。

アクトコール<6064>:1131円(同-263円)
大幅続落。2014年11月期第3四半期(2013年12月-2014年8月)決算と通期業績予想の下方修正を発表している。第3四半期累計の連結営業損益は105百万円の赤字(前年同期は5百万円の黒字)となった。また、通期の連結営業利益予想は従来の282百万円から77百万円に減額。不動産賃貸業界向け入居者総合補償サービスの販売が計画を大幅に下回った。上期の期初計画未達に続く通期見通しの下方修正を受けて、失望売りが膨らんでいる。

フィンテック<8789>:64円(同+8円)
急反発。9日の取引終了後に2014年9月期業績予想の修正と新規で2015年9月期業績予想を発表している。2014年9月期予想は、連結営業利益を従来の5.5億円から5.0億円に、当期純利益を7.7億円から8.7億円にそれぞれ修正。また、2015年9月期予想は、連結営業利益が前期推定比2.5倍の12.5億円としている。再生可能エネルギーなどのアレンジメント案件受託が順調に推移しているほか、投資先のベンチャーキャピタルによる投資回収や不動産事業の本格稼働が見込まれている。今期業績の急拡大見込みを好感し、株価は商いを伴って上昇。

イグニス<3689>:4230円(同+190円)
反発。9日の取引終了後、2014年9月期業績予想の修正を発表している。連結営業利益は従来の4.9億円から5.4億円に増額。第4四半期(7-9月)に利益率の高い無料ネイティブアプリジャンルの売上が好調に推移し、同事業の売上構成比が計画より高まった。発表を好感し株価は上昇。

CANBAS<4575>:1100円(同+76円)
反発。9日の取引終了後、同社が開発中の抗がん剤候補化合物「CBS9106」に関する特許出願について、特許庁から特許査定を受領したと発表している。CBS9106はモデル動物を用いた試験で腫瘍増殖抑制と生存期間延長の効果を示しているほか、既存剤に比べ毒性が低いことを示唆するデータが得られているという。現在は前臨床試験を終了した段階だが、今後の開発加速を期待する買いが優勢になっている。



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