ボルテージ Research Memo(9):海外売上高は急拡大中、恋愛ドラマアプリの強さは海外でも同様
[14/10/10]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■中長期成長戦略
(2)米国を始めとする海外展開
米国を始めとする海外展開については、同社本体のL10Nグループ(Localizationの省略表記)と、米サンフランシスコに拠点を置く連結子会社Voltage Entertainment USA, Inc.が担当している。本体では国内向けアプリの翻訳・配信を手掛けており、このアプリを社内的に「L10Nアプリ」と呼称している。サンフランシスコスタジオでは現地ユーザーの嗜好や消費行動などを分析しながらオリジナルタイトルの開発・運用を手掛けている。
2013年6月期第1四半期の海外売上高は約30百万円だったが、2014年6月期第4四半期には約270百万円に急拡大したとみられる。また、「エンターテインメント」ジャンルにおけるボルテージ<3639>の恋愛ドラマアプリの強さは海外でも同様で、米国では上位20タイトル中4タイトルを、シンガポールでは同じく13タイトルを同社コンテンツが占めている状況だ。詳細は後述するが、同社が成長戦略の中核に「海外」を位置付けているのは、こうした実績があるからだと弊社ではみている。
同社の海外向け売上が好調な理由もいくつか挙げられるが、弊社では同社が国内成功体験の蓄積している恋愛ドラマアプリに絞ってローンチしていることが要因であるとみている。いきなりサスペンスやアドベンチャーなどに走るのではなく、国内同様、女性を中心顧客に据えて恋愛ドラマアプリに絞ったからこそ、現地ユーザー層のニーズの把握や既存タイトルの購買メカニズム分析などの効果を最大限発揮でき、現在の好調な販売につながっていると考えられる。
米国子会社は現状の収益貢献度はマイナスであるが、米国オリジナルの新タイトルの制作実績を積み重ねており、早期の収益貢献が期待される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
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