テックファーム Research Memo(8):NTTドコモ向けは順調に増加、安定収益源としてイータブ・プラスに注目
[14/10/24]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■成長戦略と経営課題
(2)主要顧客向けの動向
テックファーム<3625>の売上高の約3割はNTTドコモ向けで占められている。今後は比率が低下していくものの、同社の主力顧客であることに変わりはなく、業績に与える影響は大きい。前述したように、2014年7月期はiPhone特需の反動で減収となったが、特需の影響を除けば右肩上がりに増加している。スマートフォンなどモバイル市場の拡大による新サービスの開発需要が引き続き旺盛なためだ。このため、生産性向上によるコスト低減によって収益性を維持しながら、売上高に関しては、現状レベルでの維持もしくは緩やかな増収を続けていくものと予想される。
その他、TOKAIコミュニケーションズ向けに関しては協業プロジェクトも含めて2016年7月期には300百万円、2017年7月期には500百万円程度の売上高が見込まれる。TOKAIグループでは、今後電力小売りサービスへの新規参入も予定しており、モバイルソリューション領域でのシステム開発需要も拡大していくことが予想され、今後の売上成長が期待できる。
また、エクシング向けに関しては運用保守事業も含めて将来的に300百万円程度の売上げ規模が期待できそうだ。通信カラオケシステム「JOYSOUND」のリニューアルに際し、スマートフォン専用アプリを使った様々な新サービスの導入や、O2O(Online to Offline)による集客支援施策なども打てるようにしていく。
2014年1月に資本業務提携を結んだミライト・ホールディングス<1417>傘下のミライトと共同開発した「ee-TaB*(イータブ・プラス)」事業に関しては、2015年7月期中に都内の新設ホテルに初めて導入される見込みとなっている。同事業はホテル宿泊者向け情報提供サービスで、客室に設置したタブレット端末を用いて、館内施設や周辺の観光スポット、グルメ情報などを宿泊者に提供するサービスである。このほか、ビデオやゲーム、電子書籍など有料コンテンツ配信についても、ホテルごとにカスタマイズが可能なシステムとなっている。同社の収入としては、月額基本料金と広告収入、有料コンテンツ収入から一定割合を徴収するストック型のビジネスとなる。
当初の計画では初年度で1万室、3年後に5万室の導入を目指していたが、現状ではややトーンダウンしている。システムのコンセプトそのものは高い評価を得ているものの、既設のホテルでは既存システム業者と複数年契約を結ぶため、簡単にリプレースできないことが背景にある。このため、今後は2020年の東京オリンピック開催に向けて新設されるホテルを中心に営業活動を行っていく方針としている。収益への貢献時期としては、しばらく時間がかかるものの、将来的に安定収益源の1つに育つものとして注目される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<FA>
(2)主要顧客向けの動向
テックファーム<3625>の売上高の約3割はNTTドコモ向けで占められている。今後は比率が低下していくものの、同社の主力顧客であることに変わりはなく、業績に与える影響は大きい。前述したように、2014年7月期はiPhone特需の反動で減収となったが、特需の影響を除けば右肩上がりに増加している。スマートフォンなどモバイル市場の拡大による新サービスの開発需要が引き続き旺盛なためだ。このため、生産性向上によるコスト低減によって収益性を維持しながら、売上高に関しては、現状レベルでの維持もしくは緩やかな増収を続けていくものと予想される。
その他、TOKAIコミュニケーションズ向けに関しては協業プロジェクトも含めて2016年7月期には300百万円、2017年7月期には500百万円程度の売上高が見込まれる。TOKAIグループでは、今後電力小売りサービスへの新規参入も予定しており、モバイルソリューション領域でのシステム開発需要も拡大していくことが予想され、今後の売上成長が期待できる。
また、エクシング向けに関しては運用保守事業も含めて将来的に300百万円程度の売上げ規模が期待できそうだ。通信カラオケシステム「JOYSOUND」のリニューアルに際し、スマートフォン専用アプリを使った様々な新サービスの導入や、O2O(Online to Offline)による集客支援施策なども打てるようにしていく。
2014年1月に資本業務提携を結んだミライト・ホールディングス<1417>傘下のミライトと共同開発した「ee-TaB*(イータブ・プラス)」事業に関しては、2015年7月期中に都内の新設ホテルに初めて導入される見込みとなっている。同事業はホテル宿泊者向け情報提供サービスで、客室に設置したタブレット端末を用いて、館内施設や周辺の観光スポット、グルメ情報などを宿泊者に提供するサービスである。このほか、ビデオやゲーム、電子書籍など有料コンテンツ配信についても、ホテルごとにカスタマイズが可能なシステムとなっている。同社の収入としては、月額基本料金と広告収入、有料コンテンツ収入から一定割合を徴収するストック型のビジネスとなる。
当初の計画では初年度で1万室、3年後に5万室の導入を目指していたが、現状ではややトーンダウンしている。システムのコンセプトそのものは高い評価を得ているものの、既設のホテルでは既存システム業者と複数年契約を結ぶため、簡単にリプレースできないことが背景にある。このため、今後は2020年の東京オリンピック開催に向けて新設されるホテルを中心に営業活動を行っていく方針としている。収益への貢献時期としては、しばらく時間がかかるものの、将来的に安定収益源の1つに育つものとして注目される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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