アデランス Research Memo(9):今期配当は15円を予定、配当余力は着実な増大を見込む
[14/11/12]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■株主還元
アデランス<8170>は2015年2月期末に15円の配当を予定している。前期実績比で5円の増配だ。同社は海外投資などの次世代の成長投資のために内部留保の拡充が必要な状況にある。そのなかで増配に踏み切ることは、同社経営陣の株主重視の姿勢の表れと評価できよう。配当性向は12.5%と低くなっているが、同社の当期純利益は過去の累損に起因する税効果会計の適用によって、実体以上に1株当たり利益が押し上げられていることに留意する必要があろう。
弊社では、同社の配当余力は着実に増大していくとみている。同社は2015年2月期を始まりとする3ヶ年中期経営計画を策定したが、その中では、3年間の累計EBITDAが26,300百万円と計画されている。同期間の設備投資額は10,000百万円程度となる計画だ。同社は過去の繰越損失もあり、今中計期間の法人税負担はほぼゼロとなる見通しである。したがって、累計EBITDAと累計投資額の差はほぼフリー・キャッシュフローに等しくなり、中期的には同社の配当余力は大きいと計算することが可能だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
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