インテリックス Research Memo(1):事業の多様化を進行中、地方都市への展開で成長余地は十分
[14/11/13]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
インテリックス<8940>は中古マンションをリノベーション(再生)してから販売するリノベーションマンション事業の先駆け的企業で、首都圏を中心としながら、地方の主要都市へも事業を展開中。リノベーション内装工事請負事業や賃貸アセット事業など事業ポートフォリオの多様化も進めており、一段の収益拡大を目指していく。
2015年5月期第1四半期(2014年6-8月)の連結業績は、売上高が前年同期比10.4%減の5,902百万円、営業利益が同61.5%減の135百万円と減収減益決算となった。主な事業の中古マンション再生流通事業(リノヴェックスマンション事業)の売上総利益率低下に加えて、前年同期に計上したオフィスビルの販売収入がなかったこと、地方拠点の拡充に伴う人件費等の費用負担が増加したことなどが要因だ。ただ、社内予算比では、ほぼ計画どおりの進捗だったとみられる。
2015年5月期の連結業績は売上高が前期比3.3%増の27,259百万円、営業利益が同18.8%減の1,215百万円と増収減益を見込む。リノヴェックスマンション事業は増収増益を見込むものの、前期に売上計上した新築マンションやオフィスビル等の売却予定がないこと、今後の業容拡大に向けた先行投資負担が増加することなどが要因となる。ただ、四半期ベースで見ると第1四半期が底で、第2四半期以降は回復に転じる見通しだ。
2016年5月期以降は再び成長軌道に復帰することが予想される。新築マンションの供給が2015年度も減少する公算が大きく、中古マンション需要が相対的に高まるなかで、リノヴェックスマンション事業の拡大が予想されるためだ。競争激化が予想される首都圏では伸び悩む可能性があるものの、地方の主要都市への展開で成長余地は十分あるとみられる。
また、内装工事請負事業に関しては、今後の需要拡大に対応するため、今期より自社施工チームを立ち上げ、将来の第2の収益の柱として育成していく考えだ。同社が開発したGood-Infill工法は作業効率の高さが強みであり、潜在需要は大きいとみられる。さらには、収益性の安定化を図るため、賃貸アセット事業も強化していく。相続税法の改正により、節税対策の対象として今後は賃貸不動産の小口商品化に対するニーズが拡大すると予測している。当期中に許認可を得て、まずは現在保有する原宿の新築賃貸ソーシャルアパートメント(シェアハウス)を1口100万円で販売していく予定だ。対象物件に関しては一部を自社で保有するほか、管理収入も得る事業モデルとなる。
■Check Point
・速い意思決定で優良物件を獲得、Good-Infill工法で施工期間を短縮
・中期目標として月間仕入件数で首都圏100件、地方店100件が目標
・業績連動型配当政策を導入、目標配当性向は30%以上
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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