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ソルクシーズ Research Memo(4):通期は増収増益見通し、市場環境は引き続き良好

注目トピックス 日本株

■業績動向

(2)2014年12月期業績見通し

2014年12月期の業績見通しは、売上高が前期比11.4%増の10,760百万円、営業利益が同78.5%増の640百万円、経常利益が同30.7%増の600百万円、当期純利益が同29.7%増の350百万円と期初計画を据え置いている。前述したように、第3四半期までの進捗率は若干遅れ気味ではあるものの、ソフトウェア開発事業の市場環境が引き続き良好なことや、季節要因で第4四半期に売上が増加する傾向にあることから、会社計画を達成する可能性はある。

リスク要因としては、ソフトウェア業界における人材不足が深刻化していることが挙げられる。ソルクシーズ<4284>においてもほぼフル稼働に近い状態が続いており、受注見込み案件は豊富にあるものの、人的リソースの不足がボトルネックとなり、会社計画以上の受注上積みは難しくなっているのが現状だ。このため、新規案件に関しても比較的収益性の高い金融業界向けの案件を選別して受注する傾向にある。よって、収益性という点においては今後も上昇する可能性が高いと言えよう。

ただ、生産能力を増強させなければ、売上高の成長という点においては難しくなる。特に2015年以降は、マイナンバー制度に対応したシステム開発需要も本格的に立ち上がってくるため、今以上の需給ひっ迫が予想される。このため、同社では中途採用の増員や、ニアショアでの外注先企業の開拓を積極的に進めていく方針だ。現状は目立った成果を得られていないが、中途採用に関しては募集基準の範囲を広げ、また、外注先に関しては顧客である金融機関のネットワークも活用しながら、北海道や九州で開拓を進めていきたい考えだ。

同社では人的リソースに関して、変化の激しい業界であることから固定費比率を抑制するという経営方針は変えていない。外注比率では現在4割強の水準となっているが、適正比率としては6〜7割程度と考えている。このため、ニアショアでの外注先確保に加えて、中期的にはオフショア市場での開拓も進めていく。現在は今年5月に業務提携したCYOLABのフィリピン開発拠点で30名の開発要員を確保しており、子会社も含めて活用している。また、従来オフショア市場の主力だった中国では、円安や人件費高騰の影響で採算が厳しくなっており、外注先としては期待できなくなっている。このため、今後はASEANを中心とした他国での外注先を開拓していくことも検討している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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