ソルクシーズ Research Memo(5):「いまイルモ」は代理店開拓と販路拡大のための取り組みを推進
[14/11/26]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績動向
(3)トピックス
ソルクシーズ<4284>は成長戦略の1つとして、収益基盤の拡充と同時に安定性向上を図るため、ストック型ビジネスの育成に注力している。以下、最近の取り組み状況について紹介する。
○在宅見守りシステム「いまイルモ」
高齢者や要介護者などの在宅時の状況を遠隔地から確認できる見守りシステム「いまイルモ」の事業展開を進めている。同社が開発した「いまイルモ」の特長は、独自に開発した多機能センサーを屋内に複数個設置するシステムであり、カメラを設置したり機器を身に付けたりする必要がなく、見守られる対象者のプライバシーと精神的負担に配慮したシステムであるということが挙げられる。見守る方はスマートフォンやタブレット端末を使って生活の様子や、異変の兆候を遠隔地から確認することが可能となる。
機器の価格は数万円、月額サービス料は数千円の水準だが、介護保険制度における「福祉用具」として認定されれば、利用者負担は1割まで軽減されることになる。このため、現在は介護用品レンタル業者を始めとする代理店開拓を進めている。また、販路を拡大する新たな取り組みも進めている。広範な販売ネットワークを持つ大手企業との廉価バージョンをベースとした協業を進めている段階にある。同案件が決まれば、販売ネットワークが大幅に拡充されることとなり、収益への貢献時期も早まるものと予想される。
また、同時に経済産業省の推進する2014年度「ロボット介護機器開発・導入促進事業(開発補助事業)」の1つにも「いまイルモ」のシステムは採択されており、さらに高性能な在宅見守りシステムも2015年4月頃の販売開始を目標に開発を進めている。
○学習塾用「学生向けeラーニングシステム」
子会社の(株)ノイマンが「個別学習塾まつがく」と共同で開発した学習塾用「学生向けeラーニングシステム」は2013年4月よりサービスを開始している。現在は、「個別学習塾まつがく」で利用されているほか、一部大学の英語カリキュラムでも利用されている。当初の計画よりは若干遅れているものの、全国展開している個別指導学習塾1社とも採用に向けた交渉が進んでおり、早ければ2015年にも導入が見込まれており、利用者数の拡大に向けた取り組みを着実に進めている。
○企業向けクラウドサービス「CSO(Cloud Shared Office)」
企業で利用する様々なコンテンツファイルの共有や帳票作成・出力などの作業を、場所を選ばずに操作可能なクラウドサービス「CSO」も、ストック型ビジネスとして着実に利用件数を伸ばしている。現在の利用企業数は100社を超えており、ユーザーのほとんどは大企業となっている。
「CSO」においても、サービス機能の向上を適時進めている。従来はUI(User Interface)がWebベースに限定されていたが、タブレット端末環境でも快適な操作性を実現するために、専用アプリを開発、提供を開始したほか、クラウドサービスの大手である米セールスフォース・ドットコム社の新しいプラットフォームSalesforse1にも国内でいち早く対応した製品をリリースしている。2014年12月期の売上高の規模としては100百万円弱程度だが、今後も機能の拡充を進めていくことで、契約件数並びに売上高の積み上げを図っていく方針だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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