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ケネディクス Research Memo(1):国内最大の独立系不動産運用会社で多数の私募ファンドを運用

注目トピックス 日本株

ケネディクス<4321>は、国内最大の独立系不動産アセットマネジメント会社である。J-REIT(現在4銘柄)や私募REITのほか、多数の私募ファンドを運用しており、受託資産残高は1.4兆円を超える。国内外の機関投資家や年金基金、個人投資家など幅広い投資家層を顧客基盤に持つ。1995年の設立以降、日本の不動産証券化ビジネスの勃興期から活躍するとともに、不動産アセットマネジメント会社の草分けとして業容を拡大してきた。2008年のリーマンショックによる金融引き締めや不動産市況の悪化の影響を受け、一時は資産圧縮と投資の凍結を余儀なくされたが、不動産市況の回復とともに同社の業績も勢いを取り戻しており、新たな成長ステージに入ったとみられる。

2014年12月期の第3四半期(2014年1月-9月)決算は、営業収益が前年同期比63.4%増の19,741百万円、営業利益が同26.3%増の6,281百万円と大幅な増収増益となった。受託資産残高の着実な伸びに加えて、好調な不動産市況を背景に保有不動産の売却が順調に進んだことが業績の伸びに貢献した。

同社は2014年12月期の業績見通しについて、不動産市況の回復等により想定以上の売却益が見込まれることから、2014年8月7日に期初予想を増額修正した。同社の総合的な収益力を示す当期純利益は前期比101.5%増の4,000百万円に拡大する見通しである。2014年12月期の第3四半期(2014年1月-9月)までの進捗や足元の状況等を勘案すると、更なる業績上振れの可能性もある。また、期末配当として1株当たり3円の復配も予定している。

また、2015年12月期を最終年度する中期経営計画は、目標とする受託資産残高や自己勘定投資などが順調に拡大しているため、1年前倒しで達成する見込みである。次期中期経営計画については、2015年2月に公表予定である。

同社の成長戦略の柱は、REITの成長と投資リターンの追求、不動産関連サービス拡大である。特に市場拡大が予想されているREITについては、2015年に2銘柄の新規上場を予定しており、更なる飛躍が期待される。

■Check Point
・受託資産残高は1.4兆円を超え、運用報酬が安定的な収益源
・3つの事業が相互に支え合い機能することで競争力の向上や価値創造を実現
・好調な不動産市況を背景としてすべての事業セグメントが増収

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)



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