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プロネクサス Research Memo(3):2015年3月期の上期は予想を上回る、株式市場の回復が追い風

注目トピックス 日本株
■決算動向

(1)2015年3月期の上期決算概要

プロネクサス<7893>の2015年3月期の上期決算は、売上高が前年同期比7.1%増の12,168百万円、営業利益が同2.7%減の2,056百万円、経常利益が同4.9%減の2,039百万円、四半期純利益が同6.7%減の1,253百万円と増収ながら減益となった。期初会社予想に対する達成率では、売上高が105.8%、営業利益が102.8%と会社計画を上回る進捗である。

株式市場の回復を追い風として上場会社IR関連等や金融商品ディスクロージャー関連が大きく伸長したことが増収に寄与した。一方、利益面では、本格稼働を開始した新EDINET対応サービスに関連するコスト増加分が利益を圧迫した。

製品区分別の売上高は以下のとおりである。

上場会社ディスクロージャー関連は前年同期比2.1%増の5,662百万円となった。競争激化による単価下落やファイナンス件数及び調達額の減少がマイナス要因として作用したものの、7年ぶりに国内の上場会社数が微増に転じたことや新EDINET対応サービスによる売上増加により緩やかな増収となった。

上場会社IR関連等は前年同期比14.7%増の3,325百万円となった。上場会社のIR活発化を受け、Web-IRサービスや英文IRツール、株主優待関連等、各種のIR関連サービスや顧客支援サービスの受注が大きく増加した。

金融商品ディスクロージャー関連は前年同期比9.9%増の2,949百万円となった。好調な投資信託市場を背景に、関連開示書類や販売用資料の受注が大きく増加した。

データベース関連は前年同期比0.6%増の231百万円となった。日立ハイテクノロジーズ<8036>からのデータベース事業承継に伴う顧客数増加及びサービス拡充により、規模は小さいながらも増収となった。

利益面では、新EDINET対応サービスに関連するコスト増加分(データ加工費、ソフトウェア償却費、システム運用費等)を、売上高の伸びや原価低減(内製化や材料費の抑制等)、販管費の削減でカバーできなかったことが営業減益につながった。営業利益率も16.9%(前年同期は18.6%)に低下した。なお、売上原価率が前年同期比で大きく上昇しているのは、前上期には販管費として計上していた新EDINET対応サービスに関連するコストの一部を、今上期は原価に振り替えたことも影響している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)



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