TOKAIHD Research Memo(8):電力小売り解禁により、電力販売サービスに参入する方針
[14/12/22]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■新中期3ヶ年計画
(3)電力販売を視野に入れた取り組み
2016年度の電力小売り解禁により、TOKAIホールディングス<3167>では電力販売サービスに参入する方針を打ち出している。既に、複数の大手電力事業者と交渉は進んでおり、解禁と同時に静岡県や関東エリアでのサービスを開始したい考えだ。
同社では電力の販売だけをするのではなく、HEMS(住宅用エネルギーマネジメントシステム)情報システムを構築することで、付加価値の高いサービスを提供していくことを目指している。具体的には、電気やガスなどの利用状況をタブレット端末で確認できるようになるほか、地域のレジャー情報やスーパーなど小売店舗のお買い得情報など、日常生活で便利と感じる様々な情報コンテンツを載せていくことによって、付加価値の高いサービスを実現していく。これらコンテンツに関しては、業界大手との連携を進めながら充実させていく考えだ。
同社は電力販売に先立って、経済産業省がHEMS情報基盤の普及を進めるために実施する「大規模HEMS情報基盤整備事業」に参画することが決まっている。同プロジェクトでは、静岡県で2015年4月より1年間かけて約1,000世帯を対象にモニタリング調査を行う予定となっている。
今後、住宅のオール電化が進むことになれば、LPガス事業を展開する同社にとってはマイナス要因となる。このため、電力販売参入は同社が掲げる「Total Life Concierge」(暮らしの総合サービス)構想の実現や、今後の収益成長に向けて必要不可欠な事業となる可能性が高く、今後の取り組みが注目される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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