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ムサシ Research Memo(7):法律の整備に加えて規制緩和が後押し、領収書の電子化も追い風

注目トピックス 日本株

■中期成長シナリオが整った「メディアコンバート」事業

(2)事業環境

メディアコンバート事業の成長シナリオの背後には、各種法令による後押しがある。官公需を生み出す原動力となっているのは2011年4月施行の「公文書管理法」だ。この法律で中央省庁の行政文書の管理強化がうたわれ、過去文書も含めてデジタル化が促進されることになった。また、その動きが地方自治体へも波及しつつある。

民需を後押ししているのは2005年4月施行の「e-文書法」である。これは、財務・税務書類についての電子化文書での保存を認めた。また企業改革法や個人情報保護法なども文書管理強化を要求する内容となっており、文書のデジタル化需要へとつながっている。さらには、eコマースの発展で、電子データ交換の動きも活発化しており、それもまた過去データの電子化ニーズへとつながっている。

ここにきて、民需の底上げにつながると期待されるニュースが出てきた。2014年11月5日付の日本経済新聞は、「領収書の電子保管容認」との見出しでニュースを報じた。前述のe-文書法で、財務・税務データの電子化が認められた形になっているものの、現状は3万円以上の高額領収書について原本保管が義務付けられている。すなわち、財務・税務書類のかなりのボリュームを占める「領収書」は、電子化が行われてこなかったのが実態である。今回、これを2015年にも規制緩和しようという動きになってきたということだ。記事では経団連の試算として、税務書類の保管コストが年間3,000億円に達しており、これをペーパーレス化で削減すれば実効税率で0.6%の低下と同じ効果があるとしている。

他にもセキュリティ対策需要など、官民ともにメディアコンバート事業への需要は膨大なものがあるとみられる。ムサシ<7521>もそこを見据えて国内最大規模のイメージングセンターを開設済みで、中期成長のエンジンの1つとして大きな期待を寄せている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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