セプテーニHD Research Memo(5):新人漫画家を発掘・育成しコンテンツ配信する版権ビジネス
[14/12/25]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
■メディアコンテンツ事業
(2)マンガコンテンツ事業
コミックスマートが手掛けるマンガコンテンツ事業は、新人マンガ家支援プログラム「Route M」と、主にスマホアプリで提供されるマンガ配信サービス「GANMA!」が2本柱。わかりやすく言えば、新人漫画家を発掘・育成して専属とし、彼らの作品をGANMA!を通じて配信するというものだ。想定している収益モデルはいわゆる版権ビジネスで、ヒット作を生み出して、単行本やアニメ、ゲームへの展開など版権を通じてリターンを回収する。この点で類似のマンガ配信サービスとはやや異なっており、アパレル業界に例えるなら「製造小売り(SPA)」モデルと言うことができる。
この事業はまだ先行投資期にあり、主としてマンガ家の育成と作品ラインアップの充実に経営資源が投入されている。2014年11月末時点で、GANMA!の連載数は40タイトル、アプリのダウンロード数は85万件超とのことだ。同社としては、大がかりな宣伝なしの85万ダウンロード突破に手ごたえを感じている。
2015年9月期は、配信サービスの一段の規模拡大に向けて初めての大規模プロモーションを行う可能性があり、これにより一気に認知度が高まることも期待される。ただ、セプテーニ・ホールディングス<4293>は、マンガコンテンツ事業はビジネスとしてのポテンシャルが大きく、中長期的にはネットマーケティング事業に並ぶ第2の柱にしていきたい方針で、拙速な投資回収を行わない見込みだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
<FA>