テクマトリックス Research Memo(9):人員増に頼らない事業成長モデルの構築
[14/12/26]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■中長期的な成長戦略
(3)労働集約型ビジネスからの脱却
労働集約型ビジネスからの脱却は、社員を極力増やさないで成長するビジネスモデルの構築を目指すという意味である。クラウドサービスとセキュリティ&セイフティサービスの強化と表裏一体とも言えるが、テクマトリックス<3762>はシステム構築においても技術者の拡大を抑える方針を打ち出している。
情報基盤事業は主にシステム構築を伴い、どうしても収益が技術者の数に影響を受けやすい。実は、クロス・ヘッドも構築したシステムの保守・運用・監視サービスの引き合いが多いが、技術者不足で十分に対応できていない。技術者不足が課題であるが、同社は、技術者をやみくもに増やすのではなく、技術者の補充を極力抑えても対応できるサービス分野の強化を図ろうとしている。たとえば、複数のシステムを1ヶ所の監視センターで集中的に監視するサービスであれば、受注が増えても急激に人員を増やす必要がない。また、国内の技術者だけでは賄いきれないケースでは、ベトナムなどオフショアでの開発も検討していくという。
同社は、技術者不足もあと数年で解消すると見ている。足元では銀行関連の大型プロジェクトが進行しているが、それらが終われば、技術者はむしろ余剰になると予想している。人材確保に敢えて走らないのは、こういった予測も関係している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柄澤 邦光)
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