ホットリンク Research Memo(2):先進的な技術開発型企業、ソーシャルメディアの分析サービスを展開
[14/12/26]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■会社概要
(1)会社沿革
2000年6月に現代表取締役社長の内山幸樹(うちやまこうき)氏が、「知識循環型社会のインフラを担い、世界中の人々が”HOTTO(ほっと)”できる世界の実現に貢献する」というミッションを掲げて(株)ホットリンクを創業した。内山氏は大学院在学中の1995年に日本で最初期の検索エンジンとなる「日本サーチエンジン」の開発プロジェクトに参加するなど、インターネット市場の黎明期から、その技術開発に携わってきた経歴を持つ。
検索エンジンの開発プロジェクトに関しては、その後Yahoo!やGoogleが登場したことで頓挫したが、その時に得た技術を用いて2000年にホットリンクを創業。Webページ上に「いいね」を付けられるツールバーを開発し、ユーザーのお気に入りのページを集める「ソーシャル・ブックマーク」サービスをスタートした。集めたページを分析することで、そのユーザーの嗜好を把握することが可能となり、その後のレコメンデーションエンジンの開発並びに、同サービスの開始につながっていく。当時はまだ、市場のニーズが同社の提供する技術に追い付かず、売上高も伸びなかったが、今でいうFacebookの「いいね!」機能の原型となるサービスを、2000年前半で既に開発していたことになり、先進的な技術開発型企業としての礎を築いていくことになる。
その後、インターネット業界では個人のブログや「2ちゃんねる」といったソーシャルメディアが急速に普及拡大し始め、ホットリンク<3680>もソーシャルメディアに書き込まれる投稿記事をベースとした分析サービスを展開していくことになる。2005年にブログの分析を開始したのを皮切りに、2008年には(株)ガーラバズから電通バズリサーチ事業(ソーシャル・ビッグデータの分析事業)を譲受し、現在の主力サービスであるソーシャルメディア分析ツール「クチコミ@係長」の提供を本格的に開始した。また、2012年には、ソーシャルリスク・モニタリングサービス「e-mining」を提供していたガーラバズを完全子会社化(同年、吸収合併)し、同サービスもラインナップに加えている。
ソーシャルメディアの分析サービスにおいては、ソーシャルメディア側が保有する投稿記事などのデータを購入する必要があるが、同社はブログの他に、「2ちゃんねる」「Twitter」「Sina Weibo」といった大手SNSのデータの使用販売権を、各運営会社やデータ供給会社などと契約を結ぶことで獲得している。中国最大のSNSである「Sina Weibo」に関しては、2014年6月に世界で唯一販売権を持つSocialgistと業務提携を行い、中国を除くアジア・パシフィック地域での独占販売代理権を取得している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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