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シュッピン Research Memo(1):EC比率の向上は想定通り、インバウンド売上増は想定外

注目トピックス 日本株
シュッピン<3179>の事業モデルの特徴は2つだ。1つはインターネットを活用する一方で店舗投資を極力少なくし、徹底したローコストオペレーションを実践することであり、もう1つは中古品と新品を化学反応させることで商品の回転を上げ売上高拡大に結び付けることだ。この事業モデルに適した商材としてカメラ、時計、高級筆記具、ロードバイクの4つに絞って事業を展開している。この点も同社の経営哲学が一貫しているという点で特徴の1つに数えることができよう。

2015年3月期の第2四半期は、注目ポイントが2つあったと弊社では考えている。1つはEC(電子商取引)売上高比率が着実に上昇して、創業時に目指した収益成長モデルが実践できているということだ。免税利用者の増加で店舗売上高比率が増大したため、この部分が見えにくくなっているが、実質的な値を分析すると上記のことは明白だ。

もう1つの注目ポイントは、その免税品売上高で、インバウンド(訪日外国人)観光客による売上高となる。彼らは口コミで同社の存在を認識したと考えられるが、今第2四半期には規模が急激に膨らんで、店舗売上高を大きく押し上げた。購入品が新品に多く、また中古品の購入が少ないなど、日本人利用者とは消費行動が大きく異なるため、同社自身も多少戸惑った感はあるが、中期的に大きな収益源になる可能性があるため、同社の今後の取り組みが注目される。

収益拡大のメインシナリオはEC売上高の拡大であることには振れがない。この点、同社の施策は首尾一貫している。中古品の買取、特にEC買取強化に向けて、9月に「先取交換」をスタートし、買取3施策が出そろった。今後はこの施策の適用範囲を着実に拡大させていくことで買取額の増加を狙っている。また、コンテンツの拡充という点でも超高画質画像の掲載など注目される内容がラインナップされており、中期的な正常進化が期待される。

■Check Point
・カメラ事業は買い取りのEC比率増加が販売に結びつく理想的なモデル
・質の高い高ROE、株価バリュエーションへのプレミアも
・観光立国の政策でインバウンド観光客は増加し成長が続く見通し

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)




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