シュッピン Research Memo(3):インバウンド観光客向け売上高が増加、想定外だが合格の対応策が注目される
[14/12/26]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■2015年3月期第2四半期の注目点
(2)インバウンド観光客の売上高急増と今後の取り組み
今第2四半期に突如として存在感を増したのがインバウンド観光客だ。同社のインバウンド客の属性特徴は、現状、以下のようになっているとみられる。
・国別には中国・韓国・台湾のアジア3ヶ国・地域合計で約50%を占める
・新宿の同社店舗において購入(免税措置を受けるため)
・新品の購入が基本。中古品の割合は低い
・中古品の買取などはほとんどない
シュッピン<3179>はこれまで海外客についてはあまり積極的な対応を行ってこなかった。したがって、インバウンド観光客が店頭に押し寄せた要因を一部の広告効果+「口コミ」によるものと分析している。同社は積極的な施策を行ってこなかったにもかかわらず新品を求める客が急増したということは、口コミによるという分析もあながち的外れではないであろう。こうした状況を受けて同社は自社サイトも多言語化対応とした。
今後同社がインバウンド観光客や外国人への対応をどれだけ拡大するかは、これからの検討課題と言える。インバウンド客は店頭購入となるが、同社はあくまでeコマース企業であることにこだわっており、店舗拡大などは考えていない。EC販売に対する海外からの注文については、サイトを多言語化対応とはしたもののデリバリーの問題もあるほか、免税にならないため、そもそも需要が拡大しないという見方もできる。インバウンド観光客及びECサイトへの越境注文(海外からの注文)に対しては、あまり前のめりにならずに自然体で対応していくのではないかと、弊社では推測している。
上記のような同社の対応は、現状で最良であると弊社では考えている。しかし、中期的成長を考えた場合には、インバウンド観光客の需要は、ただ見過ごすにはあまりにも大きい。同社は1商材1店舗の原則を守るとしており、この方針がぶれることはないであろう。一方で、現実に需要を着実に取り込むために、外国語のできる店員の採用などで、人件費の増加が発生する可能性はある。これら費用をコントロールして、知名度や顧客満足度を高めながら、どのように売り上げを伸ばしていくのか、今後の店舗販売政策が大いに注目されるところだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
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(2)インバウンド観光客の売上高急増と今後の取り組み
今第2四半期に突如として存在感を増したのがインバウンド観光客だ。同社のインバウンド客の属性特徴は、現状、以下のようになっているとみられる。
・国別には中国・韓国・台湾のアジア3ヶ国・地域合計で約50%を占める
・新宿の同社店舗において購入(免税措置を受けるため)
・新品の購入が基本。中古品の割合は低い
・中古品の買取などはほとんどない
シュッピン<3179>はこれまで海外客についてはあまり積極的な対応を行ってこなかった。したがって、インバウンド観光客が店頭に押し寄せた要因を一部の広告効果+「口コミ」によるものと分析している。同社は積極的な施策を行ってこなかったにもかかわらず新品を求める客が急増したということは、口コミによるという分析もあながち的外れではないであろう。こうした状況を受けて同社は自社サイトも多言語化対応とした。
今後同社がインバウンド観光客や外国人への対応をどれだけ拡大するかは、これからの検討課題と言える。インバウンド客は店頭購入となるが、同社はあくまでeコマース企業であることにこだわっており、店舗拡大などは考えていない。EC販売に対する海外からの注文については、サイトを多言語化対応とはしたもののデリバリーの問題もあるほか、免税にならないため、そもそも需要が拡大しないという見方もできる。インバウンド観光客及びECサイトへの越境注文(海外からの注文)に対しては、あまり前のめりにならずに自然体で対応していくのではないかと、弊社では推測している。
上記のような同社の対応は、現状で最良であると弊社では考えている。しかし、中期的成長を考えた場合には、インバウンド観光客の需要は、ただ見過ごすにはあまりにも大きい。同社は1商材1店舗の原則を守るとしており、この方針がぶれることはないであろう。一方で、現実に需要を着実に取り込むために、外国語のできる店員の採用などで、人件費の増加が発生する可能性はある。これら費用をコントロールして、知名度や顧客満足度を高めながら、どのように売り上げを伸ばしていくのか、今後の店舗販売政策が大いに注目されるところだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
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