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USS Research Memo(1):中古車オークション市場シェアトップの業界最大手

注目トピックス 日本株

ユー・エス・エス<4732>は中古自動車のオークション運営事業で市場シェア32% とトップ。子会社で中古自動車等買取販売事業やリサイクル事業なども手掛ける。営業利益率で50%に迫る高い収益性と、400億円を上回る潤沢なネットキャッシュ(手元流動性と有利子負債との差額)を背景に、株主還元に積極的(連結配当性向45%以上)な企業として注目される。

2015年3月期の第2四半期累計(2014年4月-9月期)の連結業績は、売上高が前年同期比0.4%減、経常利益が同3.9%増となった。オークションの出品台数が前年同期比4.1%増と堅調に推移したことに加え、2013年8月に名古屋会場を新築移転した際に発生した諸経費や販促費の減少などが増益要因となった。

2015年3月通期の業績は、売上高が前期比0.7%減、経常利益が同0.7%増と前期並みの水準を見込む。オートオークション事業では、出品台数が前期比4.5%増、成約台数が同1.4%減を計画。新車販売台数の減少傾向が続くなか、出品台数のハードルはやや高いものの、成約台数は計画を上回るペースで推移しており、通期の業績計画は十分達成可能と弊社ではみている。

中期戦略として、オークション会場の出品台数シェア35%を当面の目標としている。シェア拡大策として、オークション会場の利便性向上に向けた設備投資を強化している。2013年の名古屋会場に続いて、2014年8月には岡山会場を新築移転したほか、2015年以降は札幌会場や静岡会場の建替えも検討している。会場の利便性を向上することで、オークション来場者を増やし、オークション会場としての価値を高めていくことで、シェアの拡大を進めていく。国内の自動車市場は成熟化が進んでいるものの、中古車オークション市場でのシェア拡大によって、同社の業績は今後も安定成長が続くものと予想される。

同社は株主還元策に積極的で、配当金に関しては連続増配を続けており、連結配当性向基準で45%以上を基本方針として掲げている。2015年3月期の1株当たり配当金は37.00円(連結配当性向45.0%)を予定しているが、業績が計画を上回るようであれば、更なる増配も期待されよう。また、個人安定株主の拡大を目的に株主優待制度も今期より拡充している。

■Check Point
・オークション出品台数シェアは2位以下を大きく引き離す
・2Q累計売上微減だがオークション堅調で増益に
・中古車事業の影響で売上高下方修正だが利益据え置く

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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