カイオム Research Memo(7):当面は配当の実施予定なし
[14/12/29]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■リスク要因と株主還元策
(1)リスク要因
カイオム・バイオサイエンス<4583>の業績を見るうえでの主なリスク要因としては、以下の点が挙げられる。
○契約交渉の遅れや研究開発の遅れによるリスク
クライアント候補先との契約交渉に遅れが生じたり、契約が不調となった場合には業績計画に影響がでるリスクがある。また、研究開発の遅れによりリード抗体の導出が予定どおり進まない場合、あるいは医薬品開発の中で常に起こり得ることとして、薬の効果や安全性評価の結果によって開発を断念する場合は、今後の業績計画に影響を与えるリスクがある。
○技術革新によるリスク
完全ヒトADLib(R)システムを凌駕する抗体作製技術やその他の新技術が開発された場合、市場内での競合優位性が保持できなくなるリスクがある。
○特定取引先への依存リスク
同社は2014年3月期で中外製薬<4519>グループの売上高構成比が88.9%と高くなっており、今後同グループとの取引関係に変更があった場合、業績に多大な影響が出るリスクがある。なお、中外製薬とのオリジナルADLib(R)システムによる共同研究並びに委託研究に関する契約は、2014 年12 月24日にそれぞれ期限延長の発表がされた。
(2)株主還元策
株主還元としては、まだ累積損失を抱えている状態であるため、当面は実施する環境にないが、安定的な収益基盤が構築され、財政状態や経営成績などの条件が整えば、利益配当についても検討していく方針としている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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