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■業績動向

（1）2015年8月期第1四半期の業績概要

●損益状況

ナガイレーベン<7447>の2015年8月期第1四半期連結業績は、売上高が前期比6.5%減の2,994百万円、営業利益が同15.1%減の784百万円、経常利益が同1.3%増の1,013百万円、四半期純利益が同5.4%増の649百万円だった。売上高及び営業利益は前年同期比で減少となったが、元々第1四半期は売上・利益ともに少ない時期であるため、大きく懸念されるような結果ではなかった。経常利益、当期純利益は増益となったが、これは下記に述べるような要因によるもので、当初から予想されていたことであり、結果は予想の範囲内と言える。

売上高は前年同期比で減収となったが、市場環境は特に大きく変わっていない。前年同期の水準が通常より高かったこと、更新案件の切り替えがズレ込んだことなどから前年同期では減収となったが、大きく懸念されるような結果ではなかった。売上総利益率は前年同期と変わらず46.8%となった。為替が円安に振れているが、早めにヘッジを行っていることなどから、円安による売上原価への影響はまだ少ないようだ。一方で販管費は同7.1%増の617百万円となったが、主に新本社移転による減価償却費の増加（約30百万円）によるもので、想定内の数値である。

一方、経常ベースでの増益は営業外収益の増加が主因だ。営業外収益は前年同期（14年8月期第1四半期）の87百万円から237百万円へ大幅に増加したが、これは売上原価での円安の影響をヘッジするために保有しているドル預金から発生した為替差益が前年同期の62百万円から215百万円に増加したことによるもの。ほかに特別損益では特に大きな計上はなかった。

●アイテム別売上高

アイテム別の売上高は、ヘルスケアウェアが前年同期比4.1%減の1,704百万円、ドクターウェアが同11.6%減の445百万円、ユーティリティウェアが同15.3%減の145百万円、患者ウェアが同2.0%増の320百万円、手術ウェアが同15.1%減の283百万円、シューズが同5.4%減の34百万円、その他が同6.0%減の59百万円となった。患者ウェア以外は前年同期比で減収となったが、更新需要の切り替えや売上計上のズレなどによるものが大半であり、特に懸念されるような内容ではなかった。

なお第1四半期は、地域別売上高、商品別売上高の数値は開示されていない。

●財務状況

財務状況は引き続き安定している。2015年8月期第1四半期末の資産合計は37,460百万円となり、前期末に比べ1,690百万円減少した。流動資産は27,799百万円となり1,790百万円減少。主な要因は現預金の減少3,551百万円及び有価証券の増加1,700百万円。固定資産は9,660百万円となり、100百万円増加した。流動資産の有価証券が増加したのは、固定資産の投資その他資産として保有していた投資有価証券の一部を、前期中に売却して短期有価証券へ切り替えたことによる。

負債合計は3,656百万円となり、前期末に比べ812百万円減少した。主な要因は、未払法人税の減少1,011百万円など。純資産合計は33,804百万円となり、前期末に比べ877百万円減少した。主な要因は、配当金支払いによる利益剰余金の減少1,105百万円など。この結果、自己資本比率は90.2%となり前期末の88.6%から上昇した。

（執筆：フィスコ客員アナリスト　寺島　昇）



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