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SDエンター Research Memo(8):外国人観光客の北海道レジャー需要の取り込みを本格化

注目トピックス 日本株

■事業変革の進捗と業績動向

(5)セグメント横断の取り組み

SDエンターテイメント<4650>はセグメントを跨いで新たな客層の取り込みに注力している。それは北海道を訪れる外国人観光客の取り込みだ。この背景は、北海道を訪れる外国人観光客が年間100万人に達するが、彼らから聞かれる不満・要望が「北海道には夜遊ぶところがない」というものであり、この潜在需要を取り込もうというものである。同社は、札幌を始めとする道内主要都市にカラオケ、ボウリング場、ゲームセンターなど、言語の壁を超えて楽しむことができるレジャー施設を保有しているため、上記のような外国人観光客を誘致するうえでは最も有利なポジションに位置する企業といえる。

当初は、来道外国人観光客の40%弱を占める台湾からの観光客に力点を置いたマーケティングを考えていたが、観光客数の伸び率では10%弱を占めるタイからの観光客が一番高く、タイのテレビ局の取材を受けるなどの実績も積み上がってきているため、台湾を中心にした中国系からタイへと、主たるターゲットを拡大しつつある。

具体的なマーケティング施策として、来道外国人観光客が容易にアクセスできるよう、同社レジャー施設の各Webサイトを多言語対応(中国語・簡体字、中国語・繁体字、韓国語、英語)にしたほか、台湾在住のパワーブロガーの活用、台湾の人気旅行サイト「ラーチーゴー(楽吃購)」や台湾のFacebookマンモスコミュニティとの提携、さらには、北海道在住の外国人留学生を起用しての施設の改善点の洗い出し、などを行っている。また、施設を紹介したリーフレットを作成し、札幌市内の主要ホテルでリーフレットを手渡すほか、各施設のスタッフの外国語対応能力の向上を図っている。

2015年3月期下半期は2月5日〜11日に「さっぽろ雪まつり」の開催が予定されているほか、2月18日〜24日は中国の旧正月休みとなるため、この時期にどこまで外国人観光客を取り込むことができるか、成果が注目される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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