サイオス Research Memo(1):国内トップクラスのOSS技術サポート体制を誇る
[15/03/13]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
サイオステクノロジー<3744>はオープンソースソフトウェア(以下OSS)とクラウドコンピューティング(以下クラウド)を軸に、WebアプリケーションやOS、ITシステムの開発・基盤構築・運用サポート等の事業を展開。主力製品はシステム障害時のシステムダウンを回避するソフトウェア「Lifekeeper」や、MFP向け文書管理ソフトなど。OSSの技術サポート体制では国内でもトップクラス。
2014年12月期の連結業績は売上高が前期比11.2%増の7,367百万円、営業利益が同73.4%減の65百万円となった。MFP向けソフトが大幅伸長したほか、OSS関連、クラウド関連の製品・サービスが順調に推移し、売上高は過去最高を更新したものの、新製品の開発費用や営業・マーケティング費用など将来の成長につながる先行投資を積極化したことで減益に転じた。
2015年12月期も売上高は前期比8.6%増の8,000百万円と続伸するが、営業利益では300百万円の赤字を見込んでいる。今後の主力商品として期待の大きい「SIOS iQTM」を中心に、研究開発費が前期比300百万円増と大きく増加するのが主因となっている。「SIOS iQTM」は世界で初めて機械学習技術を活用したITオペレーション分析ソフトであり、2015年第3四半期(2015年7月-9月)にリリース予定となっている。クラウド環境下において、企業のITシステムの障害発生リスクを機械学習技術によって未然に防ぎ、IT管理コストの軽減を実現するソフトとなっており、通信・放送、金融、マーケットプレイスなどミッションクリティカルな運用が要求される業界・企業への導入が見込まれる。また、世界でも初の機能となるため、海外での拡販も期待される。業績には2016年12月期以降から本格的に寄与してくる見通しだ。
中期計画として、最終年度となる2017年12月期に売上高12,000百万円、EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却費)で500百万円を目標として掲げている。償却費が現状維持のペースであれば営業利益は450百万円程度となる見込みだ。研究開発投資を積極的に行い、コアビジネスの競争力強化に加えて、M&Aを含む新たな事業創出に取り組み、成長を加速化していくための基盤作りを進めていく期間と位置付けている。
■Check Point
・主力ソフト「LifeKeeper」の国内シェアはトップクラス
・売上高は3期連続で過去最高を更新、先行投資の積極化で利益は減益
・世界初の機械学習技術を用いたITオペレーション分析ソフト
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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