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クロスマーケ Research Memo(8):積極的なM&Aのシナジー効果の顕在化により成長ペースが加速

注目トピックス 日本株
■2015年12月期の業績予想

クロス・マーケティンググループ<3675>の2015年12月期は、売上高が前期比81.0%増の14,733億円、営業利益が同76.3%増の945億円と大幅な増収、営業増益を見込む会社計画となっている。尚、当期利益が同93.9%増の476百万円と営業利益伸び率を上回る。これは、第1四半期決算でR&Dの株式取得時の負ののれん101百万円を特別利益として計上するためだ。

業績が急拡大するのは、2014年12月期にM&AをしたKadence(売上高増加寄与3,401百万円)とR&D(同2,350百万円)を子会社化したことが主な要因。加えて、生産性の向上を図ることや、消費回復によるリサーチ価格の改善などが寄与すると見込まれることなどによる。

具体的な営業増益要因としては、前期に行った人員増に伴う人件費増(205百万円)や新規連結によるのれん償却費増加(90百万円)などがマイナス要因として働くものの、既存会社のリサーチ事業の売上増加に伴う利益増加(276百万円)、ITソリューション事業及びその他の事業の売上増加に伴う利益増加(134百万円)、新規連結による利益増加(259百万円)などがプラス要因として働くためだ。

セグメント別では、リサーチ事業売上高は、前期比93.3%増の12,892百万円へ急拡大する見通し。これは、上記の新規連結子会社2社の寄与により国内(2014年12期売上高6,069百万円→2015年12期8,889百万円)、海外事業(同594百万円→同4,003百万円)ともに拡大するためだ。一方、ITソリューション事業売上高は、開発体制の強化による受注拡大を図ることで、同23.2%増の1,691百万円を計画。また、その他の事業では「USERDIVE」を単に販売するだけでなくコンサルを絡めた付加価値サービスのウエイトを高めることなどから、売上高は同41.1%増の150百万円を見込んでいる。

弊社では、R&Dの収益をほとんど見込まないこと、消費税増税に伴うマイナス影響が一巡することにより国内市場調査市場の需給改善が見込まれること、本社移転による子会社R&D、ユーティルとのシナジー効果に拍車が掛かる傾向にあることなどを考慮すると、2015年12月期の会社計画は保守的であるとみる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正)




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