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イー・ギャランティ Research Memo(1):信用保証残高の順調な増加で増益ペースが持続

注目トピックス 日本株

イー・ギャランティ<8771>は、企業の売上債権に対する信用リスク保証サービスを主力事業としており、信用リスクは金融機関に再保証を委託することでヘッジしている。「保証残高×保証料率」が売上高となるストック型のビジネスモデルであり、顧客数の拡大とともに信用保証残高を積み上げることで成長を続けている。

売上債権保証残高の順調な積み上がりによって、同社の業績も増収増益基調が続いている。2014年12月末の信用保証残高は前年同期比16.8%増の227,734百円と過去最高を更新し、2015年3月末時点で約230,000百万円を超えるまでに積み上がった模様だ。売上債権保証サービスの認知度向上や地方金融機関との提携による販路拡大が、保証残高の増加につながっている。2015年3月期は企業の倒産件数減少により保証料率が低下し、売上高はやや伸び悩んだものの、流動化コストの低下等による利益率上昇で、営業利益は会社計画(前期比17.7%増の1,530百万円)を達成する見込みだ。

2016年3月期も保証残高の増加拡大を主因に、業績は2割前後の増益ペースが続く見通し。業績拡大に向けた成長戦略としては、地方金融機関との提携強化による新規顧客の開拓に加えて、商品ラインナップの拡充が挙げられる。2014年より小口債権保証サービスを子会社で取り組み始めたほか、中国や韓国などアジアでの輸出債権保証サービスの営業強化を進めている。いずれも、まだ、保証残高ベースで全体の数%程度の水準であるが、小口債権保証サービスは収益性が高く、また、輸出債権保証サービスは成長ポテンシャルが大きいことから、中長期的に同社の業績をけん引していくこととなろう。

株主還元策としては、財務体質の強化と積極的な事業展開に必要な内部留保の充実を勘案しながら、業績に応じた配当政策を実施することを基本方針としている。2015年3月期は28.00円(配当性向32%)を予定しており、2016年3月期も収益拡大が続くようであれば、連続増配となる可能性が高い。また、株主優待制度として、3月末の株主に対して一律でQUOカード(1,500円相当分)の贈呈を行っている。

■Check Point
・原価圧縮と契約数増加で2015年3月期は3Q累計で最高業績
・提携先金融機関のフォロー体制を構築し、契約数拡大を目指す
・収益向上に合わせ30%台の配当性向及び増配の継続が期待

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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