日本M&A Research Memo(5):中堅規模の企業も視野に入れるため1案件当たりの単価上昇期待
[15/04/23]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■事業概要
(3)カバー領域
M&A仲介の難しい点は、売り手企業情報の入手、及び売り手と買い手のマッチングにある。豊富な情報がなければ、それぞれが本当に満足できるM&A成約は難しく、逆に言えば、豊富な情報があればマッチング相手の選択肢を広げることが可能となる。日本M&Aセンター<2127>は、M&A情報を集める体制と仕組みを20年以上の長期にわたって運営していることからこの問題をクリアしており、ベストのマッチングを実現している。同社は、あらゆる提携先からM&A情報が寄せられる仕組みを構築しており、またその仕組みが今や日本の「M&A情報プラットフォーム」となっている点は特筆すべき点である。それを支えているのは、事業概要の中で前述した、「M&A情報ネットワーク(地域M&Aセンター・地域金融機関ネットワーク)」と「ダイレクト情報」である。
なお、同社の成約支援件数が多いボリュームゾーンは、「スモールキャップ」と呼ばれる、年商1〜20億円の中小企業だが、今後はその前後のゾーンとなる「ミッドキャップ(中堅企業)」や「マイクロキャップ(小規模零細企業)」もカバーしていくことを視野に入れている。「ミッドキャップ」は、企業規模が大きくなるので1件当たり単価が上昇し、収益へのダイレクトな貢献が期待できる。上場会社専門のチームも設置しており、大型案件の安定的な獲得に努める。一方、「マイクロキャップ」は、1件当たりの案件の単価についてはあまり期待できないが、提携先の会計事務所や地域金融機関との関係強化の意味においては重要な位置付けであり、目先の利益にとらわれずにあえてこの分野にもカバーしていくことで、全体として良質な案件の獲得拡大につなげる方針だ。
(執筆:株式会社フィスコ)
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