注目銘柄ダイジェスト(前場):トヨタ、東芝、シャープなど
[15/05/11]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
トヨタ<7203>:8302円(前日比+23円)
買い先行。先週末に決算を発表、前期営業利益は2兆7506億円で前期比20%増益、従来予想をやや上振れ、市場コンセンサス水準での着地となった。一方、今期は2兆8000億円で同2%増益の見通し、3兆2000億円レベルの市場予想を大きく下振れる格好になっている。ただ、業績前提は、アジアを筆頭に販売台数が非常に保守的であり、為替も対ユーロを中心に現状よりも円高を想定しており(対ドル115円、対ユーロ125円)、売り材料視される形にはなっていない。発行済み株式数の1.27%に当たる4000万株を上限に自社株買いを実施すると発表していること、マツダとの包括提携報道も合わせて、評価を高める動きが優勢。
東芝<6502>:403.3円(前日比-80円)
ストップ安。先週末、前期業績予想を未定へ、期末配当金を無配へ修正すると発表している。4月上旬に発表した一部インフラ関連工事に係る不適切な会計処理について、今回、第三者委員会による調査の枠組みに移行を決定したことに伴うもの。期末配当金の無配転落に加え、6月以降への決算発表遅延など想定以上に結果判明まで時間を要する状況となっていることで、あらためて売り圧力が強まる格好に。先行き不透明感の強まりから、投資判断格下げの動きや投資判断一時停止の動きなども複数で散見されている。
シャープ<6753>:195円(前日比-63円)
売り気配から急落。1200億円以上の資本金を1億円に減らす減資を実施すると伝わっている。資本金を剰余金に振り替えるものであり、株主資本に変化はないものの、経営の厳しさがあらためて認識される格好にもなっているようだ。また、規定路線とはみられるものの、今後の大幅増資に伴う株式価値の希薄化をあらためて警戒するような動きにもつながる状況へ。
アサカ理研<5724>:2443円(前日比+120円)
大幅続伸。上期(14年10月-15年3月)決算と同時に、15年9月期通期の業績予想を上方修正している。上期営業損益は1.45億円の黒字(前年同期は1.18億円の赤字)で着地した。また、通期営業利益見通しは従来の1.66億円から2.48億円へと引き上げている。貴金属の価格が想定を上回って推移していることにより、売上高が従来予想を上回る見込み。また、製造工程の合理化等のコスト削減の取り組みも順調に推移しているという。
PMO<3251>:323円(前日比+80円)
ストップ高。15年3月期業績予想の上方修正と期末配当の増額を発表している。営業利益見通しは従来の1.50億円から2.41億円(前期は1.62億円)へと引き上げた。既存駐車場の月極契約及び新たな顧客獲得が好調に推移したほか、駐車場コンサルティングでは新たなソリューションサービスの提供が高評価で計画を大きく上回る受注件数を獲得したという。期末配当については従来予想の3.90円から6.00円に増額している。
エスプール<2471>:1050円(買い気配)
ストップ高買い気配。子会社でフィールドマーケティングサービスを提供するエスプールエンジニアリングが、東電力<9501>よりスマートメーターの設置業務を受注すると発表している。受注金額は約24億円。この受注を皮切りに実績を積み上げ、全国での受注を目指す。スマートメーター関連業務が新たな収益の柱となる可能性があるとしつつ、本業務を開始するのに当たり事務所の開設や備品の準備など初期投資が発生する見込みとしている。
EAJ<6063>:1543円(買い気配)
ストップ高買い気配。平成27年度産油国石油精製技術等対策事業費補助金(産油・産ガス国開発支援等事業のうち産油・産ガス国産業協力等事業に係るもの)に係る補助事業者の公募に採択されたと発表している。事業内容はアラブ首長国連邦(UAE)アブダビ首長国と日本の医療分野における協力強化事業で、現地における日本の高度医療に関するセミナー運営や医療に関する国際交流を進めるなどするという。
マイクロニクス<6871>:4080円(前日比+245円)
3日続伸。上期(14年10月-15年3月)決算と同時に、15年9月期業績予想の上方修正と期末配当の増額を発表している。通期営業利益見通しは従来の22.00億円から46.00億円へと引き上げた。スマートフォン等モバイル端末向けプローブカードの需要が高水準で推移している。期末配当については従来予想の20.00円から35.00円に増額した。なお、上期営業利益は前年同期比38.6%増の23.47億円と、事前の観測報道水準での着地となった。
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