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IBJ Research Memo(1):国内最大規模の婚活サービス企業

注目トピックス 日本株
IBJ<6071>は婚活サイト「ブライダルネット」の運営からスタート。その後、全国の結婚相談所のデータをネットワークでつなぐ「日本結婚相談所連盟」を立ち上げたほか、ネットを活用した合コン、お見合いパーティー等の企画運営を行うなど婚活を基軸として事業領域を拡大中。現在、同社が提供するサービスの利用者(婚活会員)数は約34万人と右肩上がりで増加しており、婚活サービス企業では国内最大規模となっている。

5月15日に発表された2015年12月期第1四半期(2015年1月-3月)の業績は、売上高が前年同期比28.2%増の927百万円、営業利益が同45.5%増の194百万円と2ケタ増収増益を継続、社内計画も上回る好調な滑り出しとなった。特に、イベント事業は仙台に1月末に出店したほか、神戸店の増床も行うなど、旺盛な需要に合わせてパーティー会場を増強したこともあり、動員数が前年同期比45.7%増と大きく伸びた。また、オンライン婚活サービスのコミュニティ事業もスマホアプリの普及や大手企業の参入などにより、入会に対する心理的ハードルが低くなり、3月末の会員数が同45.5%増と想定以上に増加した。

2015年12月期の業績は売上高が前期比16.4%増の3,861百万円、営業利益が同22.1%増の785百万円と期初会社計画を据え置いているが、足元の状況からすると上振れする公算が大きいと言えよう。同社の事業モデルはイベント事業を除けばストック型のビジネスモデルであり、会員数の増加基調が続くなかで業績は右肩上がりに拡大を続ける見通しだ。同社では更なる成長を目指すため、婚活周辺事業への展開も進めていく。既に、婚活関連企業との協業により、同社顧客の送客サービスを開始しているほか、保険や不動産分野での協業、もしくはM&Aによるグループ展開を視野に入れている。

大手企業のオンライン婚活サービスへの市場参入が懸念されているが、同社のように結婚相談所やイベント開催といったリアルなサービスとネットサービスをうまく融合させた事業を展開している企業はない。また、オンライン婚活サービス市場の成長余地が依然大きいことから、大手企業が参入することで市場の認知度や信頼性が高まり、需要の掘り起こしの観点から同社にとってもポジティブな影響が期待される。

2015年12月期の配当予定は未定となっているが、過去の配当性向が38%程度となっていることから、当期も業績拡大が続けば増配が続くものと期待される。なお、同社では2014年にJASDAQ市場から東証第2部市場への市場変更を行い、婚活業界初の第1部市場への指定を目指している。

■Check Point
・収益機会の最大化と収益性の向上を同時に実現
・旺盛な需要を背景にイベント開催数が大幅増加、動員数を伸ばす
・業績は計画を上回るペースで推移、通期も会社計画を上回る公算

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)




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