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IBJ Research Memo（2）：婚活に関わるサービスを提供、年間約2,500組成婚
[15/05/19]
提供元：株式会社フィスコ
提供元：株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
■事業概要
(1)事業内容
IBJ<6071>は婚活に関連する様々なサービスをオンラインであるネットと、オフラインであるリアル店舗の両面から提供する日本最大規模の婚活サービス企業である。同社サービスを利用する婚活会員数は約34万人に上り、2014年は年間約2,500組成婚している。
事業セグメントとしてはメディア部門とサービス部門の2部門で開示しており、メディア部門は連盟事業、コミュニティ事業、イベント事業、メディア営業で構成されており、サービス部門はラウンジ事業で構成されている。2014年12月期の売上構成比で見ると、イベント事業とラウンジ事業が各30%以上となっており、次いで、連盟事業、コミュニティ事業が10%超の水準となっている。
○連盟事業
連盟事業は、同社が設立した「日本結婚相談所連盟」に加盟する結婚相談所向けのサービスとなる。加盟店は「IBJシステム」と呼ばれるお見合い管理システムを導入することによって、同連盟に登録されている1,030社超の相談所、5.4万人に上る会員データベースを共有することが可能となり、お見合いのセッティング機会が増大するなどのメリットを享受している。現在、国内で事業活動している結婚相談所は約2,000社あるとみられており、相談所ベースでのシェアは約50%の水準となる。
同事業の売上高は加盟店からの加盟料、及びシステム利用料からなる。システム利用料は従量制、固定制に分かれており、平均では月額2万円程度となっている。なお、新規開業希望者については事業の立ち上げサポート費用を含めて、一律で加盟金120万円を徴収している。また、業界活性化・健全化のための定例会（勉強会）の開催やガイドラインの設定、あるいは加盟店同士のコミュニケーションツールとなるIBJ新聞（隔月）の発行も行っており、加盟店数も年々増加の一途をたどっている。
○コミュニティ事業
コミュニティ事業では、婚活サイト「ブライダルネット」の運営を行っている。登録会員数（無料会員含む）は2015年3月末で15万人超、うち月額有料会員数は12,572人と国内最大級の規模を誇っている。同事業の売上高は、主に「ブライダルネット」の有料会員から得られる月額利用料3,000円からなる。同サイトを介して実際に出会う人数（連絡先を交換した人数）は月平均で1万人となっており、会員数の伸びとともに増加傾向にある。
○イベント事業
イベント事業には、婚活パーティーサイト「PARTY☆PARTY」の運営・イベント事業と、合コン・街コンのセッティングサイト「Rush」の運営事業が含まれる。
「PARTY☆PARTY」で企画した婚活パーティーや各種イベントは、主に自社直営のイベントスペースをパーティー会場として利用することで低コスト運営を実現している。会員からのイベント参加料（前払い）が主な収入源となっており、首都圏、京阪神、名古屋や地方主要都市などで月間1,000回以上の婚活パーティーが開催されている。
一方、「Rush」は登録会員数が約24万人と国内最大級の合コン・街コンセッティングサイトで、会員は日時や場所、人数、年齢など各種条件検索により希望する合コンに、サイト上から参加申し込みするシステムとなる。同社では合コンのセッティングのほか、飲食店の選定・予約・代金精算代行サービスも一括して提供している。合コン参加者からは飲食代金込みの参加料金を前受金で徴収し、また、契約する飲食店からも送客手数料などを別途収受している。
○メディア営業
メディア営業は、同社が保有する「婚活会員基盤（データベース）」を活用した広告商材の販売や、ライフデザインサポート領域に特化したメディア広告枠の運用・販売が含まれている。また、提携先の婚活周辺企業への送客サービスなども同事業に含まれている。
○ラウンジ事業
ラウンジ事業では、主要都市及びターミナル立地に特化した結婚相談所「IBJメンバーズ」の運営を行っている。2015年3月末時点で、首都圏と大阪、神戸、名古屋に合計9店舗出店している。徹底した成婚主義にこだわっているのが特徴で、業界最高水準の成婚率52.2%※を実現している（業界の平均水準は10〜30%）。
※2014年実績。成婚率＝成婚退会者数÷全退会者数
また、同事業では国家公務員共済組合連合会（KKR）の福利厚生サービスとして、ほぼ同様のサービスとなる「KKRブライダルネット」の開発、運営受託も行っており、その取り組みは業界でも高く評価されている。
成婚率の高さの背景には、IBJシステムによる約5.4万人の豊富な会員データベースの活用に加えて、優秀なカウンセラーによる少人数専任制（1カウンセラー当たり担当会員数は約60名まで）を敷いていること、成婚報酬主義を採用していることなどが挙げられる。また、同社の新規会員は「PARTY☆PARTY」など自社グループ内サービスからの入会者が過半を占めるため、会員獲得のためのマーケティングコストも競合他社と比較して抑えることが可能となっている。そのコスト分を優秀なカウンセラーの維持獲得費用に振り向けており、成婚率の高さの要因の1つになっていると考えられる。なお、同事業は会員からの入会金、年間活動サポート費、月会費、成婚料が主な収入となっており、料金プランは4つのコースに分かれている。
（執筆：フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲）
＜FA＞
(1)事業内容
IBJ<6071>は婚活に関連する様々なサービスをオンラインであるネットと、オフラインであるリアル店舗の両面から提供する日本最大規模の婚活サービス企業である。同社サービスを利用する婚活会員数は約34万人に上り、2014年は年間約2,500組成婚している。
事業セグメントとしてはメディア部門とサービス部門の2部門で開示しており、メディア部門は連盟事業、コミュニティ事業、イベント事業、メディア営業で構成されており、サービス部門はラウンジ事業で構成されている。2014年12月期の売上構成比で見ると、イベント事業とラウンジ事業が各30%以上となっており、次いで、連盟事業、コミュニティ事業が10%超の水準となっている。
○連盟事業
連盟事業は、同社が設立した「日本結婚相談所連盟」に加盟する結婚相談所向けのサービスとなる。加盟店は「IBJシステム」と呼ばれるお見合い管理システムを導入することによって、同連盟に登録されている1,030社超の相談所、5.4万人に上る会員データベースを共有することが可能となり、お見合いのセッティング機会が増大するなどのメリットを享受している。現在、国内で事業活動している結婚相談所は約2,000社あるとみられており、相談所ベースでのシェアは約50%の水準となる。
同事業の売上高は加盟店からの加盟料、及びシステム利用料からなる。システム利用料は従量制、固定制に分かれており、平均では月額2万円程度となっている。なお、新規開業希望者については事業の立ち上げサポート費用を含めて、一律で加盟金120万円を徴収している。また、業界活性化・健全化のための定例会（勉強会）の開催やガイドラインの設定、あるいは加盟店同士のコミュニケーションツールとなるIBJ新聞（隔月）の発行も行っており、加盟店数も年々増加の一途をたどっている。
○コミュニティ事業
コミュニティ事業では、婚活サイト「ブライダルネット」の運営を行っている。登録会員数（無料会員含む）は2015年3月末で15万人超、うち月額有料会員数は12,572人と国内最大級の規模を誇っている。同事業の売上高は、主に「ブライダルネット」の有料会員から得られる月額利用料3,000円からなる。同サイトを介して実際に出会う人数（連絡先を交換した人数）は月平均で1万人となっており、会員数の伸びとともに増加傾向にある。
○イベント事業
イベント事業には、婚活パーティーサイト「PARTY☆PARTY」の運営・イベント事業と、合コン・街コンのセッティングサイト「Rush」の運営事業が含まれる。
「PARTY☆PARTY」で企画した婚活パーティーや各種イベントは、主に自社直営のイベントスペースをパーティー会場として利用することで低コスト運営を実現している。会員からのイベント参加料（前払い）が主な収入源となっており、首都圏、京阪神、名古屋や地方主要都市などで月間1,000回以上の婚活パーティーが開催されている。
一方、「Rush」は登録会員数が約24万人と国内最大級の合コン・街コンセッティングサイトで、会員は日時や場所、人数、年齢など各種条件検索により希望する合コンに、サイト上から参加申し込みするシステムとなる。同社では合コンのセッティングのほか、飲食店の選定・予約・代金精算代行サービスも一括して提供している。合コン参加者からは飲食代金込みの参加料金を前受金で徴収し、また、契約する飲食店からも送客手数料などを別途収受している。
○メディア営業
メディア営業は、同社が保有する「婚活会員基盤（データベース）」を活用した広告商材の販売や、ライフデザインサポート領域に特化したメディア広告枠の運用・販売が含まれている。また、提携先の婚活周辺企業への送客サービスなども同事業に含まれている。
○ラウンジ事業
ラウンジ事業では、主要都市及びターミナル立地に特化した結婚相談所「IBJメンバーズ」の運営を行っている。2015年3月末時点で、首都圏と大阪、神戸、名古屋に合計9店舗出店している。徹底した成婚主義にこだわっているのが特徴で、業界最高水準の成婚率52.2%※を実現している（業界の平均水準は10〜30%）。
※2014年実績。成婚率＝成婚退会者数÷全退会者数
また、同事業では国家公務員共済組合連合会（KKR）の福利厚生サービスとして、ほぼ同様のサービスとなる「KKRブライダルネット」の開発、運営受託も行っており、その取り組みは業界でも高く評価されている。
成婚率の高さの背景には、IBJシステムによる約5.4万人の豊富な会員データベースの活用に加えて、優秀なカウンセラーによる少人数専任制（1カウンセラー当たり担当会員数は約60名まで）を敷いていること、成婚報酬主義を採用していることなどが挙げられる。また、同社の新規会員は「PARTY☆PARTY」など自社グループ内サービスからの入会者が過半を占めるため、会員獲得のためのマーケティングコストも競合他社と比較して抑えることが可能となっている。そのコスト分を優秀なカウンセラーの維持獲得費用に振り向けており、成婚率の高さの要因の1つになっていると考えられる。なお、同事業は会員からの入会金、年間活動サポート費、月会費、成婚料が主な収入となっており、料金プランは4つのコースに分かれている。
（執筆：フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲）
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