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あい ホールディングス<3076>スマートフォンによる電子決済市場へも進出

注目トピックス 日本株
ラジオNIKKEI マーケットプレスの『フィスコ presents 注目企業分析』5月14日放送において、あい ホールディングス<3076>を取り上げている。主な内容は以下の通り。

■会社概要
マンション向けセキュリティシステム、病院・金融機関向けのカードシステムを扱う「ドッドウエル ビー・エム・エス」、計測機器や情報関連機器を扱う「グラフテック」、耐震診断や耐震構造設計に強みを発揮する「あい設計」などの事業会社を傘下に持つ純粋持株会社。これらの会社が主に7つの事業を展開し、現在はセキュリティ事業と米国での情報機器事業が収益の柱となっている。

■事業内容
セキュリティ機器、カード機器及びその他事務用機器、保守サービス、情報機器、計測機器及び環境試験装置、設計事業、リース及び割賦事業の7つの主要事業を展開している。このうち、セキュリティ機器と情報機器が売上高構成比でそれぞれ20%超(前期実績)を占めている。

○セキュリティ機器
主要製品は監視カメラやレコーダー等のセキュリティシステム。製品は主に韓国メーカーから仕入れているが、購入製品の仕様決定には同社も深く関わっている。韓国製の強みは、基本技術が軍事技術から転用されたものもあることからコストに比べて性能が高いこと。このため、同社製品は国内の競合大手に比べてコストパフォーマンスが高い。

また、保守を含めた一貫サービスを提供できるのも同社の特色。主なユーザーは、マンション、銀行・証券会社等の金融機関、官公庁、商店街、小売チェーンなど幅広いが、ここ数年は特に既設の分譲マンション向けが大きく伸びている。セキュリティ事業開始当初は、代理店経由の一般法人向け販売が多かったが、近年は戦略的に既設の分譲マンション向けを中心に自社での直接販売を増やしている。

○情報機器
グラフテックが扱っているカッティングマシンやスキャナなどのコンピューター周辺機器。カッティングマシンは、元々はグラフテック創業の技術であるプロッタ技術を転用して開発されたもので、カット幅が小型のA4サイズから1600mm幅を超える大型まである。主な用途は屋外広告・看板制作などで企業向けが中心である。

また、近年は従来の業務用カッティングマシンをコンシューマ向けに小型化した製品がホビー(主にペーパークラフト)用として欧米で大きく伸びている。本体は中国やベトナムで生産され、販売価格は1〜2万円程度。これに加えて本体を購入した顧客を会員として取り込み、各種コンテンツ(図柄等)や消耗品も販売している。事業主体は米国子会社のシルエット(Silhouette)。一方、スキャナはA0サイズまでの大型画面を取り込める業務用製品で、一部は大手精密機器メーカー向けにOEM供給されている。

なお、同社は新規事業として今期からラベルプリンタ事業に参入しているが、当事業もグラフテックが担当している。今年2月には、グラフテックと日本化薬<4272>が産業用プリンタや周辺装置、消耗品に関わる開発、製造、販売に関して提携すると発表しており、当事業も新たな成長エンジンとして期待されよう。

■その他注目点
今年3月、カナダのNBS Technologies Inc.を子会社化した。NBSは金融機関向けカード発行ソフト及び装置のメーカー。アメリカ、フランス、イギリスに子会社を持つほか、世界中に代理店網がある。同社グループではドッドウエル ビー・エム・エスが金融機関及び病院等に向けてカード発行装置の販売を行っており、NBSの子会社化により、即時発行小型機から大量発行大型機までのフルラインナップで、製造から販売、保守までを一貫して手掛けることが可能となった。なお、NBSは自社開発したスマートフォン決済ソフトを保有しており、スマートフォンによる電子決済市場へも進出する。

■業績動向
15年6月期は、売上高が前期比13.6%増420.00億円、営業利益が同15.6%増の74.00億円と2ケタ増収増益が続く見通しとなっている。本日(5月14日)後場に発表された第3四半期累計(14年7月-15年3月)決算は、売上高が前期比7.4%増の308.04億円、営業利益が同2.4%増の55.33億円で着地した。情報機器において、海外市場でコンシューマ向け小型カッティングマシンの販売が好調に推移していることなどが寄与した。通期業績については従来予想を据え置いている。

■株価動向
2月27日高値2419円をピークに足元では緩やかな調整が見られるが、今日の大幅続伸でもち合いレンジの上限を捉えてきている。25日線が心理的な抵抗となるが、2ヶ月間調整が続いていたこともあり、この抵抗線を明確に上放れるようだとリバウンドの動きが強まりやすいとみられる。また、一目均衡表では雲下限を下放れる動きを見せていたが、本日の上昇で転換線、基準線、雲下限をそれぞれクリアしており、今後は雲下限を支持線として意識しつつ、雲上限突破を目指したスタンスとなるだろう。

ラジオNIKKEI マーケットプレス
『フィスコ presents 注目企業分析』毎週月・木曜14:30〜14:45放送




<TM>

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