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Eストアー Research Memo(7):新規マーケティング事業は、中長期を見据えて育成していく方針

注目トピックス 日本株
■専門店型EC企業を対象とした新サービス

(6)収益インパクトの考察

新規マーケティング事業はいまだ投資の段階にあり、利益への貢献度はマイナスという状況にある。しかしながら、この赤字については当初からの計画に沿ったものであり、過度に懸念する必要はないと弊社では考えている。同社の石村 賢一(いしむらけんいち)代表取締役社長も、決算説明会の席上において、新規マーケティング事業には積極的に投資を行って、目先ではなく中長期を見据えて育成していく方針であることを、繰り返し明言している。

Eストアー<4304>が行う投資とは、人材の育成のことだ。「ECクリニック」「EC本店代行」ともに、担当者には、分析力やコンサルティング能力、コミュニケーション能力、さらには業界知識など幅広い知識とスキルが要求され、人材育成には一定の時間と経験がかかる。弊社が推測するに、2016年3月期までは契約獲得を意図的に抑制してでも、人材の育成に注力し、体制が整ったところで一気に攻勢をかけて契約獲得及び収益拡大に向かうのではないかと思われる。

「ECクリニック」は月額20万円からスタート、「EC本店代行」は現在の平均的な契約で月額70万円の料金となっている。ASPサービスの月額収入に比べると数十倍の大きさだ。同社は「EC本店代行」の潜在的な収益ポテンシャルは月額で100万円を超えると考えているようだ。仮に、20人態勢として1人当たり15社を受け持ち、1社当たりの平均月額収入を70万円とすれば、新規マーケティング事業の年商は2,520百万円となる。2015年3月期実績の新規マーケティング事業の売上高は454百万円であったことを考えると、巡航速度に入ってきた段階での2,520百万円という値は十分現実的であると言えよう。別な角度からの見方として顧客数に注目すると、上記の仮定では300社ということになる。これは同社が当面の潜在顧客とする約3万社の1%に相当する値で、この点でも十分現実的であると言えよう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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