イグニス Research Memo(3):広告・課金・ハイブリッドと厚い収益基盤、7割以上が10万DL超のヒット
[15/06/24]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■企業特徴
イグニス<3689>の価値創造の源泉は、国内屈指のMAUを誇る事業基盤とヒットアプリを生み続ける仕組みにあると考えられる。また、3つの収益モデルを展開していることも同社の強みとなっている。
(1)内製メディアとして約800万MAUを誇る事業基盤
スマートフォンアプリの成功は、広告収入モデルにしても課金収入モデルにしても、いかにダウンロード数及びユーザー数を増やすかにかかっている。したがって、外部メディアに多額のプロモーション費をかけて集客を図ることが一般的となっているが、同社の場合には、内製メディアで約800万人のユーザーに対してダイレクトにプロモーションできるところに強みがある。これにより、プロモーション費の抑制及び自社アプリ間の送客が可能となるとともに、効率的にストアランキング(App Store及びGoogle Play 等)の上位を獲得することで、約7,000万人のスマートフォンユーザーにマーケティングできる波及効果も生み出している。
(2)ヒットアプリを生み続ける仕組み
同社が、これまでヒットアプリを生み続けることができたのは、「小さく産んで大きく育てる」という開発方針が大きく影響している。スマートフォンアプリは、タイミングを外さないスピードが要求されるが、同社の場合、原則としてプロデューサー及びエンジニア、デザイナーの3名で構成される小さい開発ユニットにより、小規模アプリの場合、1ヶ月以内(最短3日間)の開発期間でリリースしており、そのうち、70%以上が10万DLを超えるヒットアプリに育っている。また、このように短期間で体験を積み重ねることで人材育成及びノウハウの蓄積ができることも同社の企画開発力を高める原動力となっている。また、スマートフォンアプリで他社に先行してきた同社は、ユーザーニーズをいち早く捉えて、自ら市場を開拓することで事業基盤を拡大してきた。同社は、これまでの小規模アプリ中心から、中・大規模アプリの開発へ移行を進めているが、これまで蓄積してきたヒットアプリを育てるノウハウ及び市場を開拓する精神は、今後の事業拡大に活かされていくものと期待できる。
(3) 3つの収益モデルを展開
中核とする広告収入モデルに加えて、課金収入モデル、ハイブリッドモデルの3つの収益モデルにより厚みのある収益基盤を形成しているところも同社の強みと言える。広告収入モデルは、スマートフォンの普及によりスマートフォン広告市場全体が拡大基調にあるため今後もその成長性が期待できる。また、利益率が高い上に安定収益源として同社の収益基盤を支えている。一方、課金収入モデルは、ヒットタイトル次第で爆発的な伸びが期待できるものの、莫大な開発費用のほか、広告費及び課金手数料などの運営費がかかる上に不確実要素が大きい。ゲーム専業の企業では、開発本数を複数持つことでヒットの可能性を高めているが、同社の場合には、開発本数を絞り込んでじっくりと開発できるところに優位性がある。同社は、あくまでも無料ネイティブアプリによる広告収入モデルを中核に据えて安定収益源としながら、市場の大きなソーシャルゲームやコミュニケーション領域など注力分野へ投資を振り向ける戦略を採っている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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イグニス<3689>の価値創造の源泉は、国内屈指のMAUを誇る事業基盤とヒットアプリを生み続ける仕組みにあると考えられる。また、3つの収益モデルを展開していることも同社の強みとなっている。
(1)内製メディアとして約800万MAUを誇る事業基盤
スマートフォンアプリの成功は、広告収入モデルにしても課金収入モデルにしても、いかにダウンロード数及びユーザー数を増やすかにかかっている。したがって、外部メディアに多額のプロモーション費をかけて集客を図ることが一般的となっているが、同社の場合には、内製メディアで約800万人のユーザーに対してダイレクトにプロモーションできるところに強みがある。これにより、プロモーション費の抑制及び自社アプリ間の送客が可能となるとともに、効率的にストアランキング(App Store及びGoogle Play 等)の上位を獲得することで、約7,000万人のスマートフォンユーザーにマーケティングできる波及効果も生み出している。
(2)ヒットアプリを生み続ける仕組み
同社が、これまでヒットアプリを生み続けることができたのは、「小さく産んで大きく育てる」という開発方針が大きく影響している。スマートフォンアプリは、タイミングを外さないスピードが要求されるが、同社の場合、原則としてプロデューサー及びエンジニア、デザイナーの3名で構成される小さい開発ユニットにより、小規模アプリの場合、1ヶ月以内(最短3日間)の開発期間でリリースしており、そのうち、70%以上が10万DLを超えるヒットアプリに育っている。また、このように短期間で体験を積み重ねることで人材育成及びノウハウの蓄積ができることも同社の企画開発力を高める原動力となっている。また、スマートフォンアプリで他社に先行してきた同社は、ユーザーニーズをいち早く捉えて、自ら市場を開拓することで事業基盤を拡大してきた。同社は、これまでの小規模アプリ中心から、中・大規模アプリの開発へ移行を進めているが、これまで蓄積してきたヒットアプリを育てるノウハウ及び市場を開拓する精神は、今後の事業拡大に活かされていくものと期待できる。
(3) 3つの収益モデルを展開
中核とする広告収入モデルに加えて、課金収入モデル、ハイブリッドモデルの3つの収益モデルにより厚みのある収益基盤を形成しているところも同社の強みと言える。広告収入モデルは、スマートフォンの普及によりスマートフォン広告市場全体が拡大基調にあるため今後もその成長性が期待できる。また、利益率が高い上に安定収益源として同社の収益基盤を支えている。一方、課金収入モデルは、ヒットタイトル次第で爆発的な伸びが期待できるものの、莫大な開発費用のほか、広告費及び課金手数料などの運営費がかかる上に不確実要素が大きい。ゲーム専業の企業では、開発本数を複数持つことでヒットの可能性を高めているが、同社の場合には、開発本数を絞り込んでじっくりと開発できるところに優位性がある。同社は、あくまでも無料ネイティブアプリによる広告収入モデルを中核に据えて安定収益源としながら、市場の大きなソーシャルゲームやコミュニケーション領域など注力分野へ投資を振り向ける戦略を採っている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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