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アパマンショップ Research Memo(6):17年9月期の目標は売上高420億円、営業利益30億円

注目トピックス 日本株
■今後の見通し

(2)中期計画の概要

2015年9月期よりスタートした中期3カ年計画では、最終年度となる2017年9月期に売上高42,000百万円(対前期比+15%)、営業利益3,000百万円(同+42%)を目標として掲げている。営業利益率では7.1%と前期実績の5.8%から一段と収益性を高めて行く方針となっている。また、財務面でも有利子負債の削減を進めていき、自己資本比率で28%と前期の20%から更に改善を進めていく。

事業セグメント別でみれば、主力の斡旋事業をけん引役として収益拡大を進めていく戦略だ。成長戦略としては、店舗数の拡大と関連サービス収入の拡充に注力していく方針となっている。

店舗数では2017年9月までに1,314店舗まで拡大していく計画となっている。店舗の出店余地に関してはまだ全国主要都市部でも多く残されており、長期的には2,000店舗まで出店余地があるとみていることから、十分達成可能な水準と言えよう。

また、1店舗当たりの収益計画についても保守的な印象が強い。2017年9月期に売上高で60百万円、営業利益で16百万円としているが、2014年9月期の実績では売上高が57.5百万円、営業利益が12.9百万円、営業利益率で22.5%の水準であり、今後も関連サービス収入の拡充による売上増が見込めることを考えれば、中期計画の水準を上回る可能性もある。

関連サービスではインターネット(Bフレッツ)の契約減少が続きそうなことが、懸念材料ではあるものの、代わりにWi-Fiサービスや宅配水など新たな商材が立ち上がってきていること、国内景気の回復により企業向けの社宅斡旋件数の増加が見込まれることなどプラス要因も多い。

その他にも収益力の強化を目的に、業務の内製化を進めていく方針だ。既に、コールセンター業務や清掃業務など一部で内製化を進めており、一定のコスト削減効果が出始めている。アパマンショップホールディングス<8889>では中期計画のなかで、こうした業務の内製化に向けた体制を構築していく方針としており、事業リスクも考慮しながら段階的に進めていく予定となっている。現在、外部委託している業務を内製化することによる収益向上額としては、グループ全体で数億円規模とみられており、今後の収益力向上に寄与するものとして期待される。

○その他事業の取り組み
その他事業に含まれているパーキング事業を今後、育成していく方針を打ち出している。同社の管理物件のうち現在、他社に業務委託している駐車場運営を順次、自社運営に切り替えており、2014年9月末時点で約800台の運営台数が2015年3月末には約1,800台に拡大しており、当面3,000台を目標に運営台数を増やしていく計画だ。同業他社並みであれば、営業利益率は20%台の水準が期待できる。

また、不動産ネット取引に関しては早ければ今夏にも法人取引や、個人の賃貸契約に限定して試験的に始まる予定となっている。ネット取引が解禁されれば、賃貸住宅市場の活性化につながると期待されるだけに、その動向が注目されよう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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