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ミロク情報サービス Research Memo(6):企業向けの売上が伸張、受注残の積み上げも順調に進む

注目トピックス 日本株
■決算動向

(2)販売先別、品目別売上動向

○システム導入契約の販売先別売上動向
システム導入契約売上高(ハードウェア、ソフトウェア、ユースウェアの売上合計)は前期比2.1%減の14,229百万円と5期ぶりに減収に転じた。販売先別で見ると、中堅・中小企業向けが前期比4.6%増の7,032百万円と増加したものの、会計事務所向けが同4.4%減の4,880百万円、その他(パートナー向け・子会社売上等)が同14.7%減の2,317百万円とそれぞれ減収となったことが響いた。

中堅・中小企業の内訳を見ると新規顧客向けの売上が前期比23.2%増の2,100百万円、既存顧客向けが同1.7%減の4,932百万円となっており、ミロク情報サービス<9928>がここ数年取り組んできた新規顧客の開拓が順調に進んでいることがうかがえる。全国の販売拠点において顧客への営業提案力を強化するための勉強会を定期的に実施し、全社で有効な提案内容を共有するなど、顧客ニーズにマッチした提案力の強化に向けて取り組んできたことが、新規顧客開拓の成果につながったと言えよう。

なお、中堅・中小企業向け売上高のうち、新規顧客向けの比率は29.9%と前期比で4.5ポイントの上昇となっている。

また、同社が重視しているもう1つの指標としてシステム導入契約売上高の受注残(単体)があるが、こちらも2015年3月末で4.2ヶ月と前年度末比0.4ヶ月増加しており、受注残の積み上げが順調に進んでいる。営業担当者だけでなく支社長の経営数値に対する管理能力が向上していることが背景にあるとみられる。

一方、主要製品のライフサイクルが5年程度である会計事務所向けに関しては、「ACELINK NX-Pro」の発売(2011年4月)から4年目を迎え、リプレース需要も一巡してきたことが減収要因となっている。

○サービス収入の動向
サービス収入の売上高は前期比6.9%増の7,671百万円と順調に拡大した。サービス収入は、安定した収入が得られるストック型のビジネスのため、収益の安定性向上にも寄与している。内訳を見ると、企業向けのソフト運用支援サービス(保守サービス)が新規顧客の増加により、同10.9%増の3,275百万円となったほか、会計事務所の顧問先企業に提供する廉価版業務用ソフト(「iCompass NX」や「ACELINK NX記帳くん」など)の使用料も契約社数の拡大に伴い、同18.9%増の848百万円となり、いずれも期初計画を上回って好調に推移した。また、会計事務所向け総合保守サービスであるTVSに関しても、新規顧客の開拓に伴い同2.1%増の1,817百万円と増収になった。

○品目別の売上動向
品目別の売上動向を見ると、新規顧客開拓等によるソフト保守契約の増加により、サービス収入が前期比6.9%増の7,671百万円と増加したが、主力のソフトウェアに関しては、会計事務所向け売上の減少や子会社の個別受託開発の減少により、前期比2.4%減の8,954百万円となった。また、その他売上高は前期比33.1%増の483百万円とここ数年、2ケタ成長が続いているが、これは同社が中堅・中小企業の経営者やビジネスパーソン向けに企画・運営しているビジネス情報サイト「bizocean(ビズオーシャン)」の登録会員数が150万人を突破し、同サイトにおける広告収入が増加していることが主要因となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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