品川リフラ Research Memo(8):2015年3月の業績は、25%の経常増益
[15/07/16]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績動向
(1) 2015年3月期業績
○損益計算書
品川リフラクトリーズ<5351>の2015年3月期の業績は、売上高が100,188百万円、前期比3.4%増、営業利益が4,895百万円、同24.4%増、経常利益が5,215百万円、同25.4%増、当期純利益が3,098百万円、同39.3%増の好業績であった。期初予想比では、売上高が3.6%増、経常利益が2.3%増となった。
セグメント別では売上高の4分の3を占める耐火物及び関連製品の売上高が前期比3.4%増の74,833百万円となった。エンジニアリングも同2.8%増の22,885百万円と全体の22.8%を占めた。日本の粗鋼生産は、ほぼ前年並みの1億985万トンであった。不動産・レジャー等の売上高は同1.1%の微減となった。
営業利益の増減要因としては、円安による原材料価格の上昇が約600百万円のマイナス要因となった。同社は、耐火物原料の約6割を海外に依存している。そのため、1米ドル当たり1円の円安は、約60百万円の減益要因となる。一方、コストダウンと生産集約効果(800百万円増)、セールスミックスの好転(500百万円増)、子会社の収益改善(300百万円増)が増益要因となり、全体で1,000百万円の増益となった。最適生産体制の整備に加え、期初に行った3工場から東日本・西日本の2工場体制への移行が合理化効果を発揮した。
○貸借対照表
2015年3月期末の負債合計が前期比2,813百万円減少し、純資産が同5,785百万円増加した。
実質有利子負債が前期比2,591百万円減の9,808百万円となり、D/Eレシオ(実質有利子負債を自己資本で割った比率)は0.24倍に低下した。
○キャッシュ・フローの状況
2015年3月期末の現金及び現金同等物の残高は、11,908百万円と前期比966百万円増加した。営業活動によるキャッシュ・フローは、4,448百万円の資金を得た。税金等調整前当期純利益と減価償却費の増加がプラス要因となったものの、それを営業債権の増加というマイナス要因が上回ったため、プラスの金額は減少した。投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の純減(2,000百万円)と投資有価証券の売却による収入(446百万円)が有形固定資産の取得(1,924百万円)を上回り、129百万円のプラスに転じた。財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の返済を進めたことから、3,730百万円のマイナスとなった。
○経営指標
目標とする経営指標として、売上高経常利益率(ROS)と自己資本利益率(ROE)を使用している。2015年3月期のROSは5.2%(前期4.3%)、ROEは7.3%(同5.7%)であった。ROSは、過去5期間に5%前後で推移した。ROEは、有利子負債の減少で財務レバレッジが低下したものの、収益性を高めたたことで上昇した。今後の目標としては、ROSを5%以上、ROEを8%以上としている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)
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(1) 2015年3月期業績
○損益計算書
品川リフラクトリーズ<5351>の2015年3月期の業績は、売上高が100,188百万円、前期比3.4%増、営業利益が4,895百万円、同24.4%増、経常利益が5,215百万円、同25.4%増、当期純利益が3,098百万円、同39.3%増の好業績であった。期初予想比では、売上高が3.6%増、経常利益が2.3%増となった。
セグメント別では売上高の4分の3を占める耐火物及び関連製品の売上高が前期比3.4%増の74,833百万円となった。エンジニアリングも同2.8%増の22,885百万円と全体の22.8%を占めた。日本の粗鋼生産は、ほぼ前年並みの1億985万トンであった。不動産・レジャー等の売上高は同1.1%の微減となった。
営業利益の増減要因としては、円安による原材料価格の上昇が約600百万円のマイナス要因となった。同社は、耐火物原料の約6割を海外に依存している。そのため、1米ドル当たり1円の円安は、約60百万円の減益要因となる。一方、コストダウンと生産集約効果(800百万円増)、セールスミックスの好転(500百万円増)、子会社の収益改善(300百万円増)が増益要因となり、全体で1,000百万円の増益となった。最適生産体制の整備に加え、期初に行った3工場から東日本・西日本の2工場体制への移行が合理化効果を発揮した。
○貸借対照表
2015年3月期末の負債合計が前期比2,813百万円減少し、純資産が同5,785百万円増加した。
実質有利子負債が前期比2,591百万円減の9,808百万円となり、D/Eレシオ(実質有利子負債を自己資本で割った比率)は0.24倍に低下した。
○キャッシュ・フローの状況
2015年3月期末の現金及び現金同等物の残高は、11,908百万円と前期比966百万円増加した。営業活動によるキャッシュ・フローは、4,448百万円の資金を得た。税金等調整前当期純利益と減価償却費の増加がプラス要因となったものの、それを営業債権の増加というマイナス要因が上回ったため、プラスの金額は減少した。投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の純減(2,000百万円)と投資有価証券の売却による収入(446百万円)が有形固定資産の取得(1,924百万円)を上回り、129百万円のプラスに転じた。財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の返済を進めたことから、3,730百万円のマイナスとなった。
○経営指標
目標とする経営指標として、売上高経常利益率(ROS)と自己資本利益率(ROE)を使用している。2015年3月期のROSは5.2%(前期4.3%)、ROEは7.3%(同5.7%)であった。ROSは、過去5期間に5%前後で推移した。ROEは、有利子負債の減少で財務レバレッジが低下したものの、収益性を高めたたことで上昇した。今後の目標としては、ROSを5%以上、ROEを8%以上としている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)
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