ビューティ花壇 Research Memo(7):3Qは営業黒字に転換、構造改革を推し進める
[15/07/24]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■決算概要
ビューティ花壇<3041>の2015年6月期第3四半期累計期間(2014年7月−2015年3月)の業績は、売上高が前年同期比1.8%増の4,927百万円、営業利益が51百万円(前年同期は30百万円の損失)、経常利益が26百万円(同1百万円の利益)、純損失が17百万円(同9百万円の損失)と増収及び営業黒字へ転換した。
主力の「生花祭壇事業」がおおむね横ばいで推移する一方、マイ・サクセスの連結化による「生花卸売事業」の伸びに加えて、ビンク(人材派遣事業)並びにセレモニーサービス(冠婚葬祭コンサルタント事業)の連結化により「その他の事業」が大きく伸長した。
損益面では、依然として厳しい収益環境が続いているものの、台湾子会社(現在清算手続中)によるコスト要因がなくなったことに加えて、原価低減やコスト削減への取り組み、「その他の事業」による利益貢献等が損益改善につながった。なお、純損失が拡大したのは、投資不動産売却損を計上したことが原因である。
財務面では、総資産が現預金の増加等により3,527百万円(前期末比17.0%増)に拡大する一方、自己資本は613百万円(前期末比4.0%減)に減少したことから、財務基盤の安定性を示す自己資本比率は17.4%(前期末は21.2%)に低下した。有利子負債残高も2,041百万円(前期末比20.2%増)に増加している。ただ、短期の支払能力を示す流動比率は103.7%と懸念のない水準を確保している。
事業別の業績は以下のとおりである。
「生花祭壇事業」は、売上高が前年同期比0.8%減の2,404百万円、セグメント利益は同0.5%増の133百万円とおおむね横ばいで推移した。関東エリアを中心とした単価下落が業績の低迷を招いてきたが、低価格商品の推進等により受注件数は増加傾向にあり、会計年度後半に向けて業績回復の兆しが見え始めた。また、利益面では、台湾子会社によるコスト要因がなくなったことや原価低減に取り組んだものの、戦略的な先行費用の増加により、セグメント利益率は5.5%と横ばいで推移した。
「生花卸売事業」は、売上高が前年同期比25.3%増の1,407百万円、セグメント利益は同11.3%増の114百万円と大幅な増収増益となった。2013年10月に連結化したマイ・サクセスが期初から上乗せ(3ヶ月分)となったことが業績の伸びに寄与した。ただ、損益面では、円安による仕入原価の高騰等により、セグメント利益率は8.1%(前年同期は9.1%)に低下している。同社では、マイ・サクセスとのシナジー追求(生花輸入業務の一本化による業務効率化やボリュームディスカウントの享受等)による収益性の向上を図っているが、まだ効果が顕在化するには至っていない。
「ブライダル装花事業」は、売上高が前年同期比2.1%減の335百万円、セグメント利益は同50.3%減の27百万円となり、減収減益となった。ただ、前年同期におけるスポット案件の影響を除くと、積極的な店舗展開(新規拠点の開設)等が奏功して、比較的好調に推移したものとみることができる。また、銀座及び葉山の2会場(ゲストハウスウェディング)での生花装飾の独占業務委託契約を締結するなど、今後の成長に向けた営業施策に取り組んだが、それらに伴う先行費用の増加等によりセグメント利益率は8.1%(前年同期は16.0%)に低下した。
「土木・建設事業」は、売上高が前年同期比47.4%減の400百万円、セグメント損失は1百万円(前年同期は22百万円の利益)となり、減収及びセグメント損失に落ち込んだ。公共投資が好調に推移するなかで、一部繰越工事のあった前年同期比で減収となった。利益面でも、減収による収益の下押しに加え、資材や人件費の高騰による利益の圧迫がセグメント損失を招いた。
「その他の事業」は、売上高が前年同期比102.6%増の378百万円、セグメント利益は18百万円(前年同期は4百万円の損失)となり、大幅な増収及びセグメント黒字に転換した。システム開発事業及び不動産管理事業がそれぞれ伸長するとともに、子会社の連結化により新たに追加された人材派遣業、冠婚葬祭コンサルタント事業が業績の伸びに寄与した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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ビューティ花壇<3041>の2015年6月期第3四半期累計期間(2014年7月−2015年3月)の業績は、売上高が前年同期比1.8%増の4,927百万円、営業利益が51百万円(前年同期は30百万円の損失)、経常利益が26百万円(同1百万円の利益)、純損失が17百万円(同9百万円の損失)と増収及び営業黒字へ転換した。
主力の「生花祭壇事業」がおおむね横ばいで推移する一方、マイ・サクセスの連結化による「生花卸売事業」の伸びに加えて、ビンク(人材派遣事業)並びにセレモニーサービス(冠婚葬祭コンサルタント事業)の連結化により「その他の事業」が大きく伸長した。
損益面では、依然として厳しい収益環境が続いているものの、台湾子会社(現在清算手続中)によるコスト要因がなくなったことに加えて、原価低減やコスト削減への取り組み、「その他の事業」による利益貢献等が損益改善につながった。なお、純損失が拡大したのは、投資不動産売却損を計上したことが原因である。
財務面では、総資産が現預金の増加等により3,527百万円(前期末比17.0%増)に拡大する一方、自己資本は613百万円(前期末比4.0%減)に減少したことから、財務基盤の安定性を示す自己資本比率は17.4%(前期末は21.2%)に低下した。有利子負債残高も2,041百万円(前期末比20.2%増)に増加している。ただ、短期の支払能力を示す流動比率は103.7%と懸念のない水準を確保している。
事業別の業績は以下のとおりである。
「生花祭壇事業」は、売上高が前年同期比0.8%減の2,404百万円、セグメント利益は同0.5%増の133百万円とおおむね横ばいで推移した。関東エリアを中心とした単価下落が業績の低迷を招いてきたが、低価格商品の推進等により受注件数は増加傾向にあり、会計年度後半に向けて業績回復の兆しが見え始めた。また、利益面では、台湾子会社によるコスト要因がなくなったことや原価低減に取り組んだものの、戦略的な先行費用の増加により、セグメント利益率は5.5%と横ばいで推移した。
「生花卸売事業」は、売上高が前年同期比25.3%増の1,407百万円、セグメント利益は同11.3%増の114百万円と大幅な増収増益となった。2013年10月に連結化したマイ・サクセスが期初から上乗せ(3ヶ月分)となったことが業績の伸びに寄与した。ただ、損益面では、円安による仕入原価の高騰等により、セグメント利益率は8.1%(前年同期は9.1%)に低下している。同社では、マイ・サクセスとのシナジー追求(生花輸入業務の一本化による業務効率化やボリュームディスカウントの享受等)による収益性の向上を図っているが、まだ効果が顕在化するには至っていない。
「ブライダル装花事業」は、売上高が前年同期比2.1%減の335百万円、セグメント利益は同50.3%減の27百万円となり、減収減益となった。ただ、前年同期におけるスポット案件の影響を除くと、積極的な店舗展開(新規拠点の開設)等が奏功して、比較的好調に推移したものとみることができる。また、銀座及び葉山の2会場(ゲストハウスウェディング)での生花装飾の独占業務委託契約を締結するなど、今後の成長に向けた営業施策に取り組んだが、それらに伴う先行費用の増加等によりセグメント利益率は8.1%(前年同期は16.0%)に低下した。
「土木・建設事業」は、売上高が前年同期比47.4%減の400百万円、セグメント損失は1百万円(前年同期は22百万円の利益)となり、減収及びセグメント損失に落ち込んだ。公共投資が好調に推移するなかで、一部繰越工事のあった前年同期比で減収となった。利益面でも、減収による収益の下押しに加え、資材や人件費の高騰による利益の圧迫がセグメント損失を招いた。
「その他の事業」は、売上高が前年同期比102.6%増の378百万円、セグメント利益は18百万円(前年同期は4百万円の損失)となり、大幅な増収及びセグメント黒字に転換した。システム開発事業及び不動産管理事業がそれぞれ伸長するとともに、子会社の連結化により新たに追加された人材派遣業、冠婚葬祭コンサルタント事業が業績の伸びに寄与した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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