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高木証券<8625>---投資信託の残高拡大、NISA対応、顧客の全体資産の設計提案を強化

注目トピックス 日本株
ラジオNIKKEI マーケットプレスの『フィスコ presents 注目企業分析』7月13日放送において、高木証券<8625>を取り上げている。主な内容は以下の通り。



■会社概要
同社は大阪市に本店を置く中堅証券会社で、店舗数は大阪本店を含む近畿6店舗、関東5店舗、名古屋1店舗、福岡1店舗の13店舗となっています。個人取引を主体とした対面型の営業に定評があり、特に、対面営業の強みを生かせる商品として、投資信託のコンサルティング営業に注力しています。

■同社の特徴
同社は、差別化を図るため、投資信託の品揃えを充実させるとともに、国内で設定されている約4,000本の公募投資信託について、公平・中立・透明に評価できる組織として「ファンド・リサーチセンター」を新設しました。そこで設計されるファンド分析ツール「ファンド・ラボ」シリーズを活用し、コンサルティング営業を行っています。顧客の保有する投資信託の客観的な診断や顧客の運用ニーズにあった投資信託の提案を行うサービスで、系列運用会社の投資信託を扱っている大手証券会社には難しいサービスと言えます。各ファンドを評価する調査会社はありますが、顧客のポートフォリオの診断及び提案にまで踏み込むものは他にないサービスとなっています。

また、診断及び提案の結果を販売に結び付けるため、投資信託の品揃えを2年前の約3倍となる約1,050本にまで増やしました。これは、大手証券を含め対面営業を中心とした証券会社の中では圧倒的な品揃えと言えます。また、すべての店舗を改装するとともに同社独自の「投信の窓口」やセミナー会場の設置も進めており、月1回の開催を予定しているセミナーを含め、店頭への集客力を高めるとともに、同社サービスの認知度を高める活動を推進しています。

■足元の業績
2015年3月期の決算は、株式の受入手数料が落ち込んだことが影響し、営業収益(売上高)が前期比15.0%減の7,481百万円、営業利益が同81.3%減の324百万円と大幅な減益となりました。また、外国債券等を中心としたトレーディングで評価損が発生したことも要因となっています。一方、注力する受益証券(投資信託)の受入手数料については、第3四半期以降に大きく伸び、3,701百万円(前期比17.4%増)と順調に伸長し、収益の下支えとなっています。

■中長期の戦略は
同社が進める重点戦略は3つあります。1)iPadによる「ファンド・ラボ」シリーズを活用した投資信託の残高拡大、2)NISA対応、外国株式の強化、タイムリーな情報提供、引受部門の強化などによる株式営業の強化、3)相続対策、不動産売買紹介など外部の専門家との業務提携拡大による顧客の全体資産の設計提案、です。

「ファンド・ラボ」シリーズを活用した投資信託の残高拡大については、前期に全面的な店舗改装と各店舗に「投信の窓口」やセミナー会場を設置しており、定期的にセミナーを開催することで、新規顧客の獲得を含め取り扱いの拡大に結び付ける方針です。また、「ファンド・ラボ」シリーズの活用については、他社との連携も検討している模様です。

3つ目の相続対策については、1月1日より施行された相続税増税の対策を提案する「310万円プロジェクト」を進めていますが、会計事務所との連携により様々なシミュレーションを行うことが可能となっています。また、相続発生前だけではなく、手続きを含めたその後の相談が可能なサポートデスクを設置したことで、問い合わせ件数が大きく増加しているようです。円滑な資産承継を支援することで相続人との取引へとつなげる効果も注目されます。

■株価動向
株式市場全体の影響を受けやすく足元はさえない動きが続いています。先週木曜日の急落時にはそれまでの年初来安値231円を一時割り込みましたが、ボリンジャーバンドの-2σの水準では下げ渋りを見せており、目先の反発が期待されるところです。また、2016年3月期第1四半期の決算発表(例年7月25〜27日頃)に注目が向かうと思われます。


ラジオNIKKEI マーケットプレス
『フィスコ presents 注目企業分析』毎週月・木曜14:30〜14:45放送




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