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サイバーリンクス Research Memo(7):会社計画は保守的で、上振れの公算大

注目トピックス 日本株
■決算動向

(3) 2015年12月期の業績見通し

2015年12月期の業績見通しは、売上高が前期比2.8%増の9,101百万円、営業利益が同5.9%増の640百万円、償却前経常利益が同11.4%増の927百万円、経常利益が同3.3%増の610百万円、当期利益が同6.1%減の363百万円と、期初会社計画を据え置いた。サイバーリンクス<3683>では、第2四半期(1月−6月)業績が好調にもかかわらず計画を変更しなかった理由として、携帯電話市場の消費動向や新サービス開発の進捗等の不確定要素があることを挙げており、今後修正の必要が生じた場合には直ちに開示するとしている。

セグメント別では、ITクラウド事業は、売上高が前期比7.6%増の4,887百万円、セグメント利益は同26.1%増の480百万円と増収、2ケタ増益を予想している。売上面では前期にあった官公庁向けデジタル防災無線工事の反動減や不採算事業撤退によるマイナス要因に加えて、利益面では事業譲受、合併に伴うのれん代の償却負担増加がマイナス要因として働く。しかし、前期の事業譲受、合併によるユーザー数の増加に加えて、中大規模企業向けの「@rms基幹」「生鮮EDI」の受注拡大などでカバーすると見込むことによる。

対照的に、モバイルネットワーク事業は消費税駆け込み特需の反動減や新料金プラン導入効果の一巡などから販売台数の減少を見込むため、売上高が同2.2%減の4,213百万円、セグメント利益は同6.1%減の342百万円になると予想している。

弊社では、会社計画は保守的で上振れる可能性が高いとみている。これは、2015年12月期第2四半期累計業績の対会社計画進捗率が売上高で54.8%、営業利益で86.0%と好調な推移となったことを踏まえて、1) ITクラウド事業では、9月1日付で吸収合併するニュートラルが売上高でプラス寄与するほか、同事業の受注が流通、官公庁向けともに順調となっており、定常収入が順調に積み上がる傾向にあること、2) 落ち込むと見込んでいたモバイル事業もスマートフォンや「iPad」の販売堅調、高採算のSDカードや保護フィルム等の周辺商材の販売強化の効果顕在化が第3四半期(7月−9月)以降も継続すると見込まれるほか、今年3月から開始された「ドコモ光」のセット販売がかさ上げ要因として働くと予想されることなどから、ITモバイル事業、ネットワークモバイル事業ともに計画を上回る可能性が高いと考えられることによる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正)




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