ハウスドゥ Research Memo(7):ハウス・リースバック事業への先行投資を進める
[15/10/23]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績動向
(1) 2015年6月期業績
ハウスドゥ<3457>の2014年12月期の業績は、売上高が前期比9.5%増の14,573百万円、営業利益が同2.2倍の617百万円、経常利益が同2.5倍の513百万円、当期純利益が同2.3倍の353百万円となった。決算発表をする2週間前に業績予想の上方修正をした。実績は、上場時予想比で売上高が2.4%増、営業利益が20.3%増、経常利益が25.1%増、当期純利益が33.7%増であった。売上高が総じて好調な上、広告宣伝費の効果的な使用などにより費用が全体として計画を下回った。前年度に関東で知名度向上のために行った本部負担の広告宣伝費がなくなり、販管費が前期比6.1%減少したことが、営業利益の増加に貢献した。経費が節減できた分を、ハウス・リースバック事業に関わる先行投資として積極的に行った。
○貸借対照表
2015年6月期は、流動資産である販売用不動産を前期比1,242百万円増の3,213百万円としたことから、棚卸資産が同1,704百万円増の4,265百万円となった。翌期の販売増加に備えて商品物件及び分譲用地の仕入れを行った。有形固定資産は、収益不動産の売却による約11.2億円減とハウス・リースバック案件の増加により、前期比232百万円減の2,353百万円となった。低採算の収益物件を高収益が見込まれるハウス・リースバック案件に入れ替えた。負債の部では、販売用不動産取得のため短期借入金が前期比515百万円増の2,580百万円に増加した。ハウス・リースバック案件取得のための長期借入金、賃貸保証金等の長期預り保証金が増加した。純資産は前期比853百万円増の1,439百万円となった。IPO時の公募増資による資金と当期利益の計上による。自己資本比率は、前期が9.4%から17.6%に上昇した。ただし、上場している同業他社と比べていまだ低水準にある。将来、自己資本比率を30%に引き上げることを目標とする。
○ROE
2015年6月期は、ROEは34.9%であった。売上高当期純利益率が前期の1.2%から2.4%へ大きく改善したが、上場時の増資などにより財務レバレッジが低下したため、前期の57.4%より下落した。
中期経営計画では、2018年6月期の自己資本比率30%を目標としているため、財務体質が一段と改善される一方、財務レバレッジが低下することになる。売上高当期純利益率を5.0%と収益性を高めることでカバーする。純資産が現状のままであればROEを30%超とする計画でいるが、事業成長の状況によっては積極的な資本増強も考えられる。自己資本比率30%を達成した上でROE指標を出していきたい考えである。
○キャッシュ・フロー計算書
2015年6月期のキャッシュ・フローは、現金及び現金同等物の期末残高が前期末比558百万円増加して998百万円となった。営業活動によるキャッシュ・フローは、利益が増加したものの、棚卸資産の大幅な増加により、プラス額が前期比1,127百万円減の344百万円へと縮小した。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出が増加して、マイナスが291百万円増の1,162百万円へと拡大した。財務活動によるキャッシュ・フローは、3月の上場時に行った公募増資や借入金の増加により1,405百万円のプラスとなった。株式発行による収入は、499百万円であった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)
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(1) 2015年6月期業績
ハウスドゥ<3457>の2014年12月期の業績は、売上高が前期比9.5%増の14,573百万円、営業利益が同2.2倍の617百万円、経常利益が同2.5倍の513百万円、当期純利益が同2.3倍の353百万円となった。決算発表をする2週間前に業績予想の上方修正をした。実績は、上場時予想比で売上高が2.4%増、営業利益が20.3%増、経常利益が25.1%増、当期純利益が33.7%増であった。売上高が総じて好調な上、広告宣伝費の効果的な使用などにより費用が全体として計画を下回った。前年度に関東で知名度向上のために行った本部負担の広告宣伝費がなくなり、販管費が前期比6.1%減少したことが、営業利益の増加に貢献した。経費が節減できた分を、ハウス・リースバック事業に関わる先行投資として積極的に行った。
○貸借対照表
2015年6月期は、流動資産である販売用不動産を前期比1,242百万円増の3,213百万円としたことから、棚卸資産が同1,704百万円増の4,265百万円となった。翌期の販売増加に備えて商品物件及び分譲用地の仕入れを行った。有形固定資産は、収益不動産の売却による約11.2億円減とハウス・リースバック案件の増加により、前期比232百万円減の2,353百万円となった。低採算の収益物件を高収益が見込まれるハウス・リースバック案件に入れ替えた。負債の部では、販売用不動産取得のため短期借入金が前期比515百万円増の2,580百万円に増加した。ハウス・リースバック案件取得のための長期借入金、賃貸保証金等の長期預り保証金が増加した。純資産は前期比853百万円増の1,439百万円となった。IPO時の公募増資による資金と当期利益の計上による。自己資本比率は、前期が9.4%から17.6%に上昇した。ただし、上場している同業他社と比べていまだ低水準にある。将来、自己資本比率を30%に引き上げることを目標とする。
○ROE
2015年6月期は、ROEは34.9%であった。売上高当期純利益率が前期の1.2%から2.4%へ大きく改善したが、上場時の増資などにより財務レバレッジが低下したため、前期の57.4%より下落した。
中期経営計画では、2018年6月期の自己資本比率30%を目標としているため、財務体質が一段と改善される一方、財務レバレッジが低下することになる。売上高当期純利益率を5.0%と収益性を高めることでカバーする。純資産が現状のままであればROEを30%超とする計画でいるが、事業成長の状況によっては積極的な資本増強も考えられる。自己資本比率30%を達成した上でROE指標を出していきたい考えである。
○キャッシュ・フロー計算書
2015年6月期のキャッシュ・フローは、現金及び現金同等物の期末残高が前期末比558百万円増加して998百万円となった。営業活動によるキャッシュ・フローは、利益が増加したものの、棚卸資産の大幅な増加により、プラス額が前期比1,127百万円減の344百万円へと縮小した。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出が増加して、マイナスが291百万円増の1,162百万円へと拡大した。財務活動によるキャッシュ・フローは、3月の上場時に行った公募増資や借入金の増加により1,405百万円のプラスとなった。株式発行による収入は、499百万円であった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)
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