静岡ガス Research Memo(1):2015年12月通期は減収ながら大幅な増益見通し
[15/11/17]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
静岡ガス<9543>は、静岡県中東部を中心に家庭用、産業用に都市ガスの販売、及び県内外の都市ガス事業者等へ都市ガスを卸供給している。ガス販売量で国内4位、顧客件数で10位となる。
11月6日に発表された2015年12月期第3四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比8.4%減の114,300百万円、営業利益が同100.6%増の10,713百万円となった。原料価格低下に伴うガス販売単価の下方調整等により売上高は減収となったものの、販売単価に反映されるまでのタイムラグの影響等により、大幅増益となった。
第3四半期までの業績動向と、第4四半期における原油価格、為替レートの想定を見直したことに伴い2015年12月期の連結業績修正を行った。売上高は8月発表予想の149,110百万円から前期比12.3%減の146,070百万円に、営業利益は9,980百万円から同83.0%増の10,530百万円とした。販売単価の下落や産業用の販売量減少により売上高は前回予想を若干下回るものの、原料価格が想定以上に下落したことが、利益増に寄与する。原料価格が販売価格に反映されるまでのタイムラグによる影響を除いた補正後の営業利益で見ると、前期73億円から今期は52億円と若干の減益となる。
2015年2月に発表した中期3ヶ年計画では、最終年度となる2017年12月期に売上高1,803億円、営業利益86億円を目標としている。ガス販売量は卸販売や産業用の拡大により、年率5.2%の成長を見込んでいる。2015年10月より静岡−浜松間のパイプライン「静浜幹線」が全面開通し、中部ガス<9540>への卸販売の拡大が見込めることに加えて、コージェネレーションシステム(以下、コジェネ)などを活用したマルチエネルギーソリューションの提案により、産業用の電力需要を取り込み、ガス販売量を伸ばしていく。
長期戦略として海外におけるエネルギーソリューションサービスの展開の可能性を探る。2015年7月にタイでIPP(卸発電)事業を行うEPEC社に子会社を通じて資本参加し、運営ノウハウの獲得や市場調査、ネットワークづくりなどを構築していく考えだ。
株主還元策としては、安定配当の継続を基本としながら、業績並びに株主資本配当率(DOE)などを勘案しながら決定していく方針としており、2015年12月期は前期比2.0円増配の12.0円を予定している。
■Check Point
・主力のガス事業で売上高・利益の9割を構成
・通期業績予想は売上高を下方修正したが利益では上方修正
・配当は業績と株主資本配当率を勘案する方針、15年12月期は2円増配予想
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<HN>
11月6日に発表された2015年12月期第3四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比8.4%減の114,300百万円、営業利益が同100.6%増の10,713百万円となった。原料価格低下に伴うガス販売単価の下方調整等により売上高は減収となったものの、販売単価に反映されるまでのタイムラグの影響等により、大幅増益となった。
第3四半期までの業績動向と、第4四半期における原油価格、為替レートの想定を見直したことに伴い2015年12月期の連結業績修正を行った。売上高は8月発表予想の149,110百万円から前期比12.3%減の146,070百万円に、営業利益は9,980百万円から同83.0%増の10,530百万円とした。販売単価の下落や産業用の販売量減少により売上高は前回予想を若干下回るものの、原料価格が想定以上に下落したことが、利益増に寄与する。原料価格が販売価格に反映されるまでのタイムラグによる影響を除いた補正後の営業利益で見ると、前期73億円から今期は52億円と若干の減益となる。
2015年2月に発表した中期3ヶ年計画では、最終年度となる2017年12月期に売上高1,803億円、営業利益86億円を目標としている。ガス販売量は卸販売や産業用の拡大により、年率5.2%の成長を見込んでいる。2015年10月より静岡−浜松間のパイプライン「静浜幹線」が全面開通し、中部ガス<9540>への卸販売の拡大が見込めることに加えて、コージェネレーションシステム(以下、コジェネ)などを活用したマルチエネルギーソリューションの提案により、産業用の電力需要を取り込み、ガス販売量を伸ばしていく。
長期戦略として海外におけるエネルギーソリューションサービスの展開の可能性を探る。2015年7月にタイでIPP(卸発電)事業を行うEPEC社に子会社を通じて資本参加し、運営ノウハウの獲得や市場調査、ネットワークづくりなどを構築していく考えだ。
株主還元策としては、安定配当の継続を基本としながら、業績並びに株主資本配当率(DOE)などを勘案しながら決定していく方針としており、2015年12月期は前期比2.0円増配の12.0円を予定している。
■Check Point
・主力のガス事業で売上高・利益の9割を構成
・通期業績予想は売上高を下方修正したが利益では上方修正
・配当は業績と株主資本配当率を勘案する方針、15年12月期は2円増配予想
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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