【FISCOソーシャルレポーター】個人投資家夢見る父さん氏:ロボット、AIの時代に対抗するには
[15/11/26]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家夢見る父さん氏(ブログ「夢見る父さんのコツコツ投資日記」を運営)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。
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※2015年11月25日23時に執筆
厚生労働省が、サイバーダイン<7779>のロボットスーツ「HAL医療用」について、医療機器としての国内販売を認めたことで、同社の株価が連日上昇しています。厚労省の部会で了解されたのは10日。その前日の9日には1513円だったのが、正式に認可された25日の終値は1827円と2割も値上がりしています。今後どうなるか見ものですね。
サイバーダインは買い損ねた思い出があります。僕は日本株投信でトップクラスの成績を収めているひふみ投信のセミナーに機会があれば参加しています。そこでは、ひふみ投信の投資先企業の簡単な説明があります。昨年のセミナーで、上場したばかりのサイバーダインを高く評価し、同社への見学会も行われたほどでした。そのため、購入を一時検討しましたが、株式分割前で80万円ぐらいしたので、断念。一時60万円を割ったので、再度、考えたものの、自分のアセットアロケーション(資産のうちの日本株比率)を崩したくないので見送りました。
その時、買っていれば、1年ちょっとで3倍になっていました(笑)。ドイツでは医療機器認証を取得しているので、日本でも国が受け入れられる可能性は高いと判断して、買っても良かったかな。現在は赤字で、バリュー的には疑問ですが、将来が楽しみな株です。もっとも、自分自身は相変わらず、日本株比率を高めたくないので購入は見送っています。
さて、同社のようなロボットや人工知能(AI)が急速に発展しているため、人間の職業が脅かされるという説がでています。イギリスのケンブリッジ大やアメリカのマサチューセッツ工科大の研究者がそうした論文を発表していますし、日本でも多くの専門家が同じ見方を取っています。自動車の自動運転が実用化すれば運転手はいらなくなるなど、ブルーカラーへの影響もありますが、AIが普通の人間の知能を上回れば、会計士、薬剤師、弁護士といったホワイトカラーの専門職も安泰とはいえません。
実際、国立情報学研究所などが行っている「AIを東大に合格させるプロジェクト」が先日発表したところによると、AIは今年の大学センター試験で偏差値57・8をとりました。私立大の約8割に合格できる水準です。逆に言うと、私立大のトップ2割でないとAIに仕事を奪われる危険があり、今後、AIが進化すれば、多くの仕事に影響しそうといえます。銀行窓口に置かれているソフトバンクG<9984>のペッパーくんも、今は客寄せですが、今後、本格的に稼働する時代になる可能性は高いでしょう。また、投資判断も機械が行うロボアドバイザーが盛んになれば、銀行員の数は大幅に削減されるかもしれません。
そうした時代はあと10年で到達するともいわれます。先日、ロボット専門家の講演を聴いたところ、一番良い対策は「ロボットを作る会社に就職することです」と言われました。でも、僕のような文系の中年が、今からロボット会社に就職するのはとても無理。それだったら、ロボット関連の会社に投資して、その果実を分けてもらうというのが一番、妥当でしょうか。サイバーダインのようなベンチャーはもとより、ソフトバンク、トヨタ自動車<7203>といった日本を代表する大企業もロボットやAIの研究を進めています。「普通の人」が、株式へ投資する意味はますます高まるとみています。
なお、どの会社が成功するのかは分かりませんので、あくまで投資は自己責任で。
インデックス投資に関心のある方は夢見る父さんのブログをごらんください。
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執筆者名:夢見る父さん
ブログ名:夢見る父さんのコツコツ投資日記
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