アデランス Research Memo(1):2Q決算は期初予想を下回るが、国内女性向けウィッグ市場は拡大
[15/11/26]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
アデランス<8170>は国内最大手のウィッグ(かつら)メーカーで、国内市場において、男女向けオーダーメイド・ウィッグ、女性向けレディメイド・ウィッグ、育毛サービス、ヘアケア製品などを総合的に展開している。海外展開にも積極的で、次代の成長領域と位置付け、北米・欧州・アジアの各地域でウィッグや植毛、増毛などの各商品を展開中だ。
同社の2016年2月期第2四半期決算は、期初予想を大きく下回り前年同期比でも大幅な減益となった。主因は国内の女性向けウィッグ事業の苦戦だ。投資家の中には、今第2四半期決算を受けて同社の中期成長性の考え方について懸念を抱く向きもあろう。しかしながら弊社の認識は異なる。今第2四半期決算で明確になったことは、国内の女性向けウィッグ市場が拡大したということであり、これは同社にとっては追い風の状況だ。すなわち、今第2四半期決算から明らかになったことは、同社の中期成長性がむしろ高まったというのが弊社の認識だ。
上記のような国内女性市場拡大の流れに対して、弊社が考える同社の再生シナリオは、「2周目作戦」だ。ウィッグの未体験のユーザーが低価格品を購入し、新たにユーザー層に加わったことを1周目とすると、そこでは同社は出遅れた。しかしメンテナンス需要に応えることで、買い替えや買い増しといった2周目の需要を取り込むことで、シェアを挽回できる可能性は高いというのが弊社の見方だ。
同社は2016年2月期通期の業績見通しについて従来予想を維持しているが、上期の大幅減益決算により、通期予想の達成に黄色信号が灯ったというのが弊社の印象だ。しかしながら、前述のように、同社の有する中期的潜在成長力について弊社の考え方は変わっていない。同社は2016年2月期−2018年2月期の3ヶ年中期経営計画に取り組んでいるが、たとえ今期は業績計画に対して未達になったとしても、最終年度においては当初計画の水準にまで業績を回復させてくることは十分に可能だと弊社では考えている。
■Check Point
・中長期シナリオの1つが具現化してきている
・購入後の顧客を店舗に誘導するオム二チャネル化に向け施策を開始
・配当余力は十分で、今後も利益成長に応じた株主還元に期待
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
<HN>
同社の2016年2月期第2四半期決算は、期初予想を大きく下回り前年同期比でも大幅な減益となった。主因は国内の女性向けウィッグ事業の苦戦だ。投資家の中には、今第2四半期決算を受けて同社の中期成長性の考え方について懸念を抱く向きもあろう。しかしながら弊社の認識は異なる。今第2四半期決算で明確になったことは、国内の女性向けウィッグ市場が拡大したということであり、これは同社にとっては追い風の状況だ。すなわち、今第2四半期決算から明らかになったことは、同社の中期成長性がむしろ高まったというのが弊社の認識だ。
上記のような国内女性市場拡大の流れに対して、弊社が考える同社の再生シナリオは、「2周目作戦」だ。ウィッグの未体験のユーザーが低価格品を購入し、新たにユーザー層に加わったことを1周目とすると、そこでは同社は出遅れた。しかしメンテナンス需要に応えることで、買い替えや買い増しといった2周目の需要を取り込むことで、シェアを挽回できる可能性は高いというのが弊社の見方だ。
同社は2016年2月期通期の業績見通しについて従来予想を維持しているが、上期の大幅減益決算により、通期予想の達成に黄色信号が灯ったというのが弊社の印象だ。しかしながら、前述のように、同社の有する中期的潜在成長力について弊社の考え方は変わっていない。同社は2016年2月期−2018年2月期の3ヶ年中期経営計画に取り組んでいるが、たとえ今期は業績計画に対して未達になったとしても、最終年度においては当初計画の水準にまで業績を回復させてくることは十分に可能だと弊社では考えている。
■Check Point
・中長期シナリオの1つが具現化してきている
・購入後の顧客を店舗に誘導するオム二チャネル化に向け施策を開始
・配当余力は十分で、今後も利益成長に応じた株主還元に期待
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
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