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エイジア Research Memo(6):新製品のマーケティングオートメーションツールは成長性に期待

注目トピックス 日本株
■今後の見通し

(2)「WEBCAS Auto Relations」の概要

「WEBCAS Auto Relations」はマーケティングオートメーションツールで、ターゲットとなる顧客はエイジア<2352>が得意とするeコマース企業を中心としたBtoC型の企業が中心となる。同製品は「複雑化したデジタルマーケティングを世界一カンタンに、確実に!」を基本コンセプトとして開発されたもので今後、主力製品の1つとして成長が期待される新製品となる。

米調査機関の予測によれば、マーケティングオートメーションの世界市場は、BtoB型企業向けだけで2009年の100万ドルから2014年には1,200百万ドルに成長したとみられている。今後はBtoC企業向けでもマーケティングオートメーションの需要が拡大していく見通しで、同領域を主力顧客とする同社にとってもビジネスチャンスは大きいと言えよう。

製品の主な特徴は、販売促進効果が実証されている「鉄板30施策」をテンプレート化したことに加えて、導入までの期間が短く操作も簡単なこと。マーケティング担当者がすぐに使いこなすことができるだけでなく、導入効果も短期間で出すことが可能、といった点が挙げられる。特に操作性に関しては、担当者の生産性に直結する重要な点でもあり、直観的な操作ができるようUIを外部のプロのデザイナーに委託して制作してもらったほどだ。既に、各種展示会でセミナーを開催するなど、発売開始に向けた準備を進めている。販売目標としては3年後に売上高で1億円を目標としている。

サービス価格に関してはまだ決まっていないが、同様の製品(Probance One)をブレインパッド<3655>が2015年8月に発売(初期費用無料、月額料金8.3万円〜)しており、1つの目安となる。同社製品との違いは、テンプレート化している販売促進施策が8つと同社の30施策に対して少ないことが挙げられる。また、電子メールの配信能力に関しては不明だが、こちらも同社のほうが高いものと思われる。このため、価格的にはブレインパッドの製品よりも少し高めの設定になることが予想される。

また、同製品に関しては今後も段階的に機能の拡充、高性能化を図り、製品競争力を高めていく計画となっている。具体的には、2016年内に販売チャネルの複数化・多様化(主にチャネルへの対応)を進めるほか、業界初となる定性分析による顧客セグメント化の実現を目指している。前述したメタデータとの共同開発により実現する。さらに次のステップでは、人口知能「将来予測エンジン」の搭載、または連携を計画しているほか、IoT技術を活用したビッグデータの取り込みも行っていく予定だ。

このうち定性分析による顧客セグメント化に関しては、メタデータが2015年10月に販売を開始した人工知能型アルゴリズムを駆使した新製品「つぶやき分析放題」の技術が活用されるものと思われる。「つぶやき分析放題」は、SNS上に投稿したユーザーの声などを定性的に分析するサービスとなる。購買履歴やWeb行動ログ等から収集する定量データ分析に、定性分析を加えることで、顧客セグメントを更に高精度にセグメント化することが可能となり、今まで以上に効率的な販促施策を打てるようになると同社では見ている。また、顧客とのコミュニケーションツールについても、デジタルポストと共同開発するサービスとの連携を予定しており、「クロスチャネル対応」による最適な配信を実現していく予定となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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