サン電子 Research Memo(5):16/3期は減収減益の業績見通しに変更
[15/12/15]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■決算概要
(2) 2016年3月期の業績予想
2016年3月期の連結業績予想についてサン電子<6736>は、上期決算が計画を下回ったことやモバイルデータソリューション事業の進捗の遅れ、新たな成長分野に向けた開発費の拡大等を勘案して減額修正を行った。修正後の業績予想として、売上高を前期比12.2%減の24,000百万円(修正幅△3,500百万円)、営業利益を同73.7%減の600百万円(修正幅△2,100百万円)、経常利益を同80.5%減の400百万円(修正幅△2,300百万円)、当期純利益を同73.3%減の400百万円(修正幅△1,600百万円)と見込んでおり、増収増益を見込んでいた期初予想から一転して減収減益の見通しとなった。
売上高は、M2Mが順調に伸びているその他事業が伸長するものの、他のすべての事業が減収となる想定である。特に、厳しい業界環境に置かれているエンターテインメント関連事業(遊技台部品事業及びホールシステム事業)が大きく縮小するとともに、足元で進捗に遅れがみられるモバイルデータソリューション事業も減収となる見通しとなった。
利益面では、ホールシステム事業の大幅な損益改善を見込む一方、遊技台部品事業及びモバイルデータソリューション事業の減収による利益の押し下げや、新たな成長分野に向けた開発費の拡大が減益を招く想定となっている。
事業別の業績見通しは以下のとおりである。
モバイルデータソリューション事業は、売上高が前期比6.8%減の12,700百万円、セグメント利益が同56.6%減の1,223百万円と見込んでいる。増収増益を見込んでいた期初予想から一転して減収減益の見通しとなった。世界的に需要が拡大しているフォレンジックをはじめ、モバルデータソリューション事業の成長ポテンシャルの高さに変化はないものの、足元での進捗の遅れを招いている短期的な要因(体制整備や新製品及び新サービスの市場投入の遅れ等)や旧機種のサポート終了に伴う買い替えの想定以上の需要増(需要の先食い)の影響のほか、若干の見込み違い(新製品導入までのリードタイム及び市場予測等)などを勘案して減収予想に見直した。また、利益面でも、中長期的な成長実現のための先行投資を維持する方針のもと、大幅な減益の見通しとなった。ただ、進捗の遅れを招いた短期的な要因の対策を講じることにより、来期(2017年3月期)には再び成長軌道に戻すとともに、更なる成長加速をもくろむ。
その他事業(M2M、ゲームコンテンツ等)は、売上高が前期比35.4%増の1,800百万円、セグメント損失が483百万円(前期は122百万円の損失)と増収ながら損失幅の拡大を見込んでいる。M2Mの伸びが増収に寄与する一方、世界的に拡大しているM2Mシステム需要を取り込みのための研究開発費の積極投入や2015年9月に連結化したBacsoft社ののれん償却費のほか、ゲームコンテンツや先行投資に係る開発費の増加などが利益を圧迫する見通しである。
遊技台部品事業は、売上高が前期比27.1%減の6,750百万円、セグメント利益が44.7%減の715百万円と減収減益を見込んでいる。前期業績が好調であったことから期初予想の段階で減収減益を見込んでいたが、下期における規制の影響等を勘案して売上高予想をさらに減額修正した。一方、利益面では原価の低減などによりほぼ計画通りとなっている。
ホールシステム事業は、売上高が前期比12.1%減の2,750百万円、セグメント利益は100百万円(前期は758百万円の損失)と減収ながら大幅な損益改善により黒字転換を見込んでいる。期初予想からの大きな修正はない。厳しい業界環境のなかで縮小均衡を図る方針のもと、減収となる見通しであるが、利益面では、売上原価の低減などが損益改善に寄与する想定である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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(2) 2016年3月期の業績予想
2016年3月期の連結業績予想についてサン電子<6736>は、上期決算が計画を下回ったことやモバイルデータソリューション事業の進捗の遅れ、新たな成長分野に向けた開発費の拡大等を勘案して減額修正を行った。修正後の業績予想として、売上高を前期比12.2%減の24,000百万円(修正幅△3,500百万円)、営業利益を同73.7%減の600百万円(修正幅△2,100百万円)、経常利益を同80.5%減の400百万円(修正幅△2,300百万円)、当期純利益を同73.3%減の400百万円(修正幅△1,600百万円)と見込んでおり、増収増益を見込んでいた期初予想から一転して減収減益の見通しとなった。
売上高は、M2Mが順調に伸びているその他事業が伸長するものの、他のすべての事業が減収となる想定である。特に、厳しい業界環境に置かれているエンターテインメント関連事業(遊技台部品事業及びホールシステム事業)が大きく縮小するとともに、足元で進捗に遅れがみられるモバイルデータソリューション事業も減収となる見通しとなった。
利益面では、ホールシステム事業の大幅な損益改善を見込む一方、遊技台部品事業及びモバイルデータソリューション事業の減収による利益の押し下げや、新たな成長分野に向けた開発費の拡大が減益を招く想定となっている。
事業別の業績見通しは以下のとおりである。
モバイルデータソリューション事業は、売上高が前期比6.8%減の12,700百万円、セグメント利益が同56.6%減の1,223百万円と見込んでいる。増収増益を見込んでいた期初予想から一転して減収減益の見通しとなった。世界的に需要が拡大しているフォレンジックをはじめ、モバルデータソリューション事業の成長ポテンシャルの高さに変化はないものの、足元での進捗の遅れを招いている短期的な要因(体制整備や新製品及び新サービスの市場投入の遅れ等)や旧機種のサポート終了に伴う買い替えの想定以上の需要増(需要の先食い)の影響のほか、若干の見込み違い(新製品導入までのリードタイム及び市場予測等)などを勘案して減収予想に見直した。また、利益面でも、中長期的な成長実現のための先行投資を維持する方針のもと、大幅な減益の見通しとなった。ただ、進捗の遅れを招いた短期的な要因の対策を講じることにより、来期(2017年3月期)には再び成長軌道に戻すとともに、更なる成長加速をもくろむ。
その他事業(M2M、ゲームコンテンツ等)は、売上高が前期比35.4%増の1,800百万円、セグメント損失が483百万円(前期は122百万円の損失)と増収ながら損失幅の拡大を見込んでいる。M2Mの伸びが増収に寄与する一方、世界的に拡大しているM2Mシステム需要を取り込みのための研究開発費の積極投入や2015年9月に連結化したBacsoft社ののれん償却費のほか、ゲームコンテンツや先行投資に係る開発費の増加などが利益を圧迫する見通しである。
遊技台部品事業は、売上高が前期比27.1%減の6,750百万円、セグメント利益が44.7%減の715百万円と減収減益を見込んでいる。前期業績が好調であったことから期初予想の段階で減収減益を見込んでいたが、下期における規制の影響等を勘案して売上高予想をさらに減額修正した。一方、利益面では原価の低減などによりほぼ計画通りとなっている。
ホールシステム事業は、売上高が前期比12.1%減の2,750百万円、セグメント利益は100百万円(前期は758百万円の損失)と減収ながら大幅な損益改善により黒字転換を見込んでいる。期初予想からの大きな修正はない。厳しい業界環境のなかで縮小均衡を図る方針のもと、減収となる見通しであるが、利益面では、売上原価の低減などが損益改善に寄与する想定である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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