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ケンコーマヨ Research Memo(4):16/3期2Qは増収増益決算となり半期ベースで過去最高業績を更新

注目トピックス 日本株
■業績動向

(1) 2016年3月期第2四半期累計業績の概要

11月9日付で発表されたケンコーマヨネーズ<2915>の2016年3月期第2四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比10.5%増の33,244百万円、営業利益が同31.0%増の1,826百万円、経常利益が同41.2%増の1,793百万円、四半期純利益が同106.7%増の1,522百万円と好調な決算となり、半期ベースでの過去最高業績を更新した。

同社の主要対象市場である外食、CVS、スーパーそれぞれの業界動向について見ると、外食業界は居酒屋の低迷が続いているものの、インバウンド消費拡大の効果もあってファミリーレストランやファストフードなどが堅調に推移しており、業界全体では緩やかな回復トレンドとなっている。また、CVSの日配品売上高についても、既存店ベースで前年同月比2〜4%増と堅調に推移した。これは生活スタイルの変化や女性の社会進出などによる個食化の進展により、弁当やサンドイッチ、サラダ類などの需要が拡大していることが背景にある。統計では既存店ベースのみでの発表となっているので、全店ベースだと5%以上の伸びになっていると見られる。同様の理由で、スーパーの総菜売上も前年同月比6%強ペースの伸びが続いており、中食市場の拡大基調が続いていることがうかがえる。

同社の業績が好調だった背景には、このように業界環境そのものが堅調だったこともあるが、同社の売上高成長率を見ると業界全体の伸びを上回っており、顧客ニーズにマッチした新商品の提案活動などにより、新規顧客の開拓並びに既存顧客との取引シェア拡大が進んだことが、業績好調の要因として挙げられよう。

同社の売上高を分野別で見ると、CVS向けが前年同期比約3割増と最も大きく伸張したほか、外食、量販店、製パン業など全ての分野で増収となった。特に外食業界では、人材不足が深刻化する中で「簡単な調理で美味しい商品を提供したい」というニーズが高まっており、こうしたニーズにマッチした商品提案を行えたことが増収につながっている。低迷が続く居酒屋業界向けにおいても、サラダ商品を中心に取引シェアが拡大し、前年同期比で増収となったのが好例と言える。

経常利益の増減要因を見ると、増収効果で380百万円、静岡富士山工場の稼働率上昇を中心とした生産性向上で441百万円の増益要因となり、一方で、主に卵価高騰による影響による原材料価格の変動で202百万円、IT投資をはじめとした政策経費等の削減による固定経費の増加で96百万円の減益要因となった。

なお、当第1四半期に中国の関係会社2社の株式を全て売却し、特別利益として売却益190百万円を計上したことで、四半期純利益の増益率が大きくなっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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