【FISCOソーシャルレポーター】個人投資家兼FP山副耕一氏:長期個別株投資のススメ(1)
[15/12/25]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家兼FP山副耕一氏(ブログ「子供に伝えたい株式投資」を運営)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。
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※2015年12月23日10時に執筆
○投資を始める前に投資の必要性を考える
みなさん投資していますか?その必要性を感じていますか?
頭の中で考えるだけでなく、実際に行動に出ることが大切です。
「でも・・・株式投資って、難しくて、怖くて、時間を取られるけれど、どうせ損するのでしょ・・・。」そう思われる方も多いかもしれませんが、それは間違っています。株式投資は「簡単で、失敗に優しくて、本職を邪魔せずに、高収益が期待できる」投資です。
「でも、現実問題として難しくて・・・。」これまで株式投資がうまくいかなかった人、それは株式投資に対するスタンスが不明瞭だったからです。自分の投資スタンスを明確にすれば、株式投資は「簡単で、失敗に優しくて、本職を邪魔せずに、高収益が期待できる」投資先になります。
では具体的にどうすればよいのでしょうか?その前に株式投資の必要性を再確認しましょう。
○マクロ経済から考える株式投資の必要性
お金の価値は、物との比較で考えます。例えば、1,000円で米何キロと交換できるか?どんな電化製品と交換できるのか?こんな感じです。もちろんこの交換比率はときと共に変化します。
昨年よりも同じお金の額でたくさんの物を受け取れるようになった状態が「デフレ」。物の価値が下がり、お金の価値が上がった状態です。
反対に同じお金の額でも少ない量の物しか受け取れなくなった状態が「インフレ」。物の価値が上がり、お金の価値が下がった状態です。
デフレ時代はお金の価値が増えるので、特に投資熱を高める必要はありません。しかし、インフレ時代は何もしないでいるとお金(=手持ちの資産)の価値がどんどん減っていきます。そのため、インフレ時代には何らかの対策が必要となります。
2013年5月頃から、アベノミクス+日銀の異次元金融緩和により、デフレ時代が終わりインフレ時代に突入しています。筆者は今後もインフレが続くと考えています。このためその対策として、投資を強く推奨します。
また、戦後以降のインフレ時代との比較も必要です。これまでのインフレ時代は、基本的に「給与は上昇する」「預貯金金利が高い」「年金は賃金+物価にスライドして上昇する」という状態だったので、保有資産の価値の減少をフローの増加が補ってくれていました。
しかし今は・・・。残念ながらどれも当てはまりません・・・。このため、より資産運用の必要性が高まっているときだと言えるのです。
○ライフプランから考える株式投資の必要性
私が実現したい未来はどんなものだろうか?それは実現可能なのだろうか?この点を再度確認する作業が、ライフプラン作りです。実現したい未来の多くはお金の支出が伴うため、プランに加えてキャッシュフロー表も作成します。
キャッシュフロー表の作成はファイナンシャルプランナーに依頼することが多いのですが、簡単なものであれば、金融広報中央委員会のホームページ「知るぽると」や各金融機関のホームページ上でも作成できます。是非ライフプランを作ってください。
この結果、自分の希望する未来が実現できそうだ!となる場合、資産運用は絶対に必要な手段ではありません。よりゆとりのある生活のため、万一のときの準備のため、自分の代だけでなく子孫の資産運用を見据えるためなどの目的があれば、資産運用を行えばよいと思います。
しかし現実は厳しいものです。多くのケースで、自分の希望をすべて実現することはできません。それどころか、最低限と考える暮らしさえままならない!そんな結果となることもあります。
この場合、何らかの対策が必要です。この対策は「できれば・・・」でなく、「絶対」です。そして取りうる選択肢は、(1)本職での収入を増やす。(2)支出を減らす(=厳しい節約に励む、夢をあきらめる)。(3)本職以外の収入を準備する。のいずれかです。
ではどれを、選べばよいのか?これは自分自身が決めることであり他人任せにするものではありません。いずれかを選ばなければならないことは「絶対」なので、もっとも簡単で、もっとも実現可能性の高いものを選んでください。
○株式投資は難しくない。
ここで改めて確認します。株式投資はスタンスさえ明確にできれば、そして簡単な方のスタンスを取れば、難しいものではありません。中学生レベルの知識と計算さえできれば誰にでも可能です。本職での収入を上げることの方が難しいと私は感じます。厳しい節約をするよりも気軽に取り組める、と私は感じます。
株式投資を始める前に、まずは対策の必要性の有無、必要であればどの選択をするのか?この点を確認してください。
次回は、株式投資に対するスタンスについてお話します。
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執筆者名:山副耕一
ブログ名:子供に伝えたい株式投資
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