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【FISCOソーシャルレポーター】個人投資家株道氏:逆日歩を読む

注目トピックス 日本株

以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家株道氏(ブログ「株道−人に教えたくない私の相場帳−」を運営)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2015年12月25日に執筆

2015年の株式相場も残り3営業日となりました。
経験則として年末年始相場は素直に儲けさせてはくれないので、その前にポジションを縮小しておき、リスクオフが鉄則です。投資しない時間を作らない者にチャンスは訪れません。

相場で長く生き残るコツは「曲がり屋」になることです。
本日のレポートでは「逆日歩(ぎゃくひぶ)」を参考に、人の行く裏の道をあえて歩みましょう。きっと花の山が見つかります。

ダブルトップの上値抵抗線を目前にしたなら、大抵のホルダーは一旦手仕舞うだろうと思います。リスクオフ局面、勝ち組投資としてはそれで正解なのですが、実際にはさらに抵抗ラインを上抜け、値を飛ばすことがあります。なぜそのような展開になるのでしょうか。

逆日歩(品貸料:しながしりょう)にその答えがあります。

空売りで人気が集中し、売り株不足になると、高額の「逆日歩」が付くのですが、それを嫌気した投げ(買い戻し)がじわじわ出てきます。空売りの青天井と言われる所以です。

連日、逆日歩が発生する局面では、空売り組も買い戻しに走らざるを得なくなります。私もかつて逆日歩で一日2万円を連続で喰らったことがありますが、それはそれは納得できない嫌なストレスでした。それ以来、空売りは禁じ手としています。

例えば、逆日歩2日で20円とは、信用で空売りをした人は株価上昇分の損失に加え、品貸料として、最低単位の100株所有でも2日で2,000円、500株所有なら2日で1万円の支払いが発生するということです。

逆日歩がつくかどうかは需給そのものなので、日々刻々と変化し、明日のことは蓋を開けてみないと分かりません。逆日歩を利用して短期値幅取りするトレーダーもいるでしょうが、私は「頭と尻尾はくれてやれ」の思想の下、無用なストレスを避けて手仕舞っています。

回収された品貸料は、株を貸した人と信用買い投資家の懐に入ります。
「逆日歩に買いなし」という格言もあり、逆日歩解消と同時に信用買いも売りに転じ、株価が反転急落することもめずらしくはありません。

また、「逆日歩に売りなし」という裏格言もあるようですが、あくまで短期目線であり、目先上昇でも、中長期的には反動安に繋がることが多いようです。

上手く使えば、株価変動の本質が読める手段となります。詳しくは、検索エンジンなどで、日本証券金融(日証金)のサイトの「品貸料率検索とダウンロード」を探してみてください。

「空売り」のリスクについても触れておきたいと思います。
私の知る限り、相場を退場する原因のワースト1かもしれません。

「買いは家まで売りは命まで」・・
信用取引の恐ろしさを伝える名言です。

私は株の怖さも楽しさも知った上で、幸せな個人投資家をもっと増やしたいと思っています。欲と恐怖のコントロールさえできれば、それは十分に可能です。

信用取引で「買い」をしている人は、富士山大噴火や南海トラフ巨大地震による経済麻痺を想定していますか?不祥事や倒産のリスクを回避できますか?
逆に「空売り」を仕掛けている人は、TOBによる連続ストップ高を想定していますか?と問いたい。

想定していないなら、「私だけは大丈夫」と飲酒をしてハンドルを握るドライバーとそう変わりありません。

直近ではヤフー<4689> による一休<2450>のTOB(株式公開買い付け)を起因とした連続ストップ高が記憶に新しいと思います。

連続ストップ高だけをみれば、フィスコ<3807>は過去に18連続営業日ストップ高していますし、クボテック<7709>も10連続ストップ高記録を持っています。ちなみに、不名誉な連続ストップ安の記録は光通信<9435>の20営業日続落です。

株の世界に平坦な路はありません。「まさか!」という坂を登ったり、転げ落ちたり・・。

資金は自分の命のように大切に扱って下さい。無用に株を恐れる必要もありません。リスク管理のルールを守れば、株は怖くなく、効率の良い資産形成の手段であることは間違いありません。

2016年はボラティリティー(株価変動)の高い相場になりそうです。
リスクコントロール、キャッシュコントロールが今年以上に勝敗を握るはずです。

ブログでも様々な投資に関する題材を取り上げています。
これを機会に読者になって頂けたなら幸いです。

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執筆者名:株道
ブログ名:株道−人に教えたくない私の相場帳−



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