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城南進学研究社 Research Memo(1):少子化に対する対策は「長期囲い込み戦略」

注目トピックス 日本株
城南進学研究社<4720>は東京・神奈川を地盤とする総合教育企業。大学受験の「城南予備校」から出発し、小学生、乳幼児へと教育サービスを拡大してきた。業態についても予備校、個別指導塾、映像授業など様々な業態を取りこみ顧客ニーズに対応している。

少子化に対する同社の対策は“長期囲い込み戦略”だ。大学受験を目指す高校生から小・中学へ、さらに乳幼児と大学生・社会人へと拡大してきている。2016年3月期はその観点から重要かつ潜在力が高いと期待される2つのM&A案件があった。1つは(株)久ヶ原スポーツクラブの買収であり、もう1つが留学試験対策の(株)リンゴ・エル・エル・シー(以下、リンゴ)の買収だ。

久ヶ原スポーツクラブでは、スイミングなどの習い事で入って来た子供たちを同社の提供するサービスへ誘導する仕組みをどのように作り上げるのかが注目ポイントだ。リンゴは同社の英語教育ラインアップにおいて現状では最も高い年齢層となる。その直接的な効果はもちろん、リンゴのノウハウや経験を他の年齢層への英語教育にどのように活用し、相乗効果を出していくのかが注目される。

足元の業績は堅調だ。2016年3月期第2四半期(2015年4月−9月)は新規出店や新規事業への先行投資費用などで若干未達ではあったがほぼ計画どおりで推移した。下期には第2四半期の新店や投資が回収期に入ってくるため、通期ベースでは期初の業績予想が達成される可能性は高いと弊社ではみている。2017年3月期も各事業部門の集客が好調であることに加えて、今下期の2件のM&Aの効果も上乗せされるため、現行中期経営計画の業績計画を上回る予想が出されてくる可能性は十分あるだろう。

■Check Point
・対象生徒数のボリュームゾーンである個別指導部門は順調に成長
・中長期的な成長分野として英語教育を挙げている
・新規事業投資が回収期に入り通期予想の達成は十分に可能

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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